「大きく動かして素早く縦のオランダ流で」東アジアカップ北朝鮮戦展望
さて今日から女子の東アジアカップ、明日からは男子の東アジアカップが始まりますね。
連戦なのに会場は武漢の会場のみで、アップ練習すら禁止されるほど芝優先なのに、もう既にピッチが荒れている状態、そして選手も合流してまともにコンビネーションを作る時間も無いとあっては間違いなくショートパスサッカーは無理があるでしょう。
しかし1トップに豊田のような高さのある選手を起用するつもりがないハリルジャパンの場合は、どうしても繋いで崩すサッカーを貫かないといけません。従って、危険な自陣からいかに相手陣内へと安全にボールを運ぶかが重要になって来ます。
そこでお手本にしたいのがオランダ式パスサッカー。サイドが高くワイドに開き、CBやボランチから大きなサイドチェンジで基点を作り、ドリブルやオーバーラップを仕掛けて早いタイミングで崩していくスタイルです。
日本の場合、サイドチェンジをしても往々にしてボールを受けた選手が足元に一度置いてスピードダウンしてしまう傾向が高いですが、トラップで縦にボールを出してそのままスピードに乗って突破するのが世界の常識です。サイドチェンジの精度やスピードも問われるのでなかなか難しいですが、それでミスをしたとしても自陣で無理に繋ぐよりは危険が少ないはずです。
シンガポール戦では、日本は異常なぐらいにボールを失うことを恐れてひたすら安全にパスを回す姿勢に終始してしまいましたが、現代サッカーはトランジションでチャンスを作るスポーツであり、メッシもいない日本がパスを延々回してもそう簡単にチャンスは作れません。リスクをかけてチャレンジした後にチャンスが来るものなのです。
男女ともに初戦で対戦する北朝鮮は、序盤は間違いなく運動量とフィジカルを活かして高い位置からプレスをかけて来るはずなので、安全面を考えても展開の大きなサッカーを目指すべきでしょう。このメンバーではファーストチョイスになるであろう、槙野と森重のフィード、米倉と藤春のオーバーラップ、遠藤航の起用法がポイントになりそうです。
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