ツール・ド・フランス2015 第17ステージ
いよいよツール・ド・フランスも最終盤のアルプス山岳ステージがスタート。まず3級が2つ、2級と続いて1級のアロース峠を登って降りた後に、2級のプラルー峠の頂上ゴールというジャブのようなステージ。
表彰台を狙える位置にいたヴァンガーデレンが風邪の悪化による序盤リタイアという残念なアクシデントはあったものの、今回のツールでは初めてと言って良いぐらいに、各チームの戦略やエース同士の勝負が見られる熱いステージになりました。
レースは57km地点で28人の逃げが決まってその中での争いになりましたが、ステージの勝利を狙うオールラウンダー、スプリントポイント狙いのスプリンター、そしてリッチー・ポートなど勝負どころでエースを助ける役割のアシストも入るという戦略的な逃げとなりました。
その中から、1級のアロース峠でアタックしたのが髭面が特徴のゲシュケ。ピノやウラン、タランスキーといったオールラウンダーが追い上げるものの、下りでピノが落車した影響もあって差を詰め切ることが出来ず、個人はもちろんジャイアント・アルペシンチームとしても嬉しい初勝利となりました。
メイン集団では、コンタドールやニーバリがアシストを使ってのアタックを繰り返し、チーム・スカイのアシストも剥がれていよいよフルームもピンチかと思われたのですが、先頭集団からリッチー・ポートがフルームの位置にまで下がってサポート、ニーバリのペースアップにもしっかり付いて行ってアタックを潰します。
しかしプラルー峠ではさらにコンタドールとキンタナが襲いかかればどうかなと思った時にアクシデント。アロース峠の下りでコンタドールが落車、自転車の修理に時間がかかってしまってメイン集団から分の差が付いてしまう不運。これによって、残念ながらコンタドールのツール総合優勝の目がほとんど消えてしまいました。
そして最後のプラルー峠では、満を持してキンタナが鋭いアタック。しかし2度、3度と繰り返されるキンタナの揺さぶりにもフルームは耐え切り、わずかに先行は許したものの同タイムでゴール。バルベルデは7秒差で入り、キンタナに続いてガッチリ表彰台圏内をキープ。ここまでキンタナ以外はいまいちフルームの脅威になり切れていないライバル達を尻目に、このバルベルデの頑張りは賞賛に値しますね。
さて今日の17ステージは下りゴールとはいえ終盤に超級山岳グランドン峠が控えるステージ。下りが得意な選手なら十分総合タイムを稼げるステージです。誰かが一発逆転を狙う大勝負に出るようなレースを期待したいですな。
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