「今期こそレアルはベイルのチームになるかと思ったら、とんでもないライバルが出現」インターナショナル・チャンピオンズカップ レアル・マドリー-ユベントス
- 2018.08.07
- イタリア・セリエA スペイン・リーガエスパニョーラ
ちょっとJリーグを見るのも飽きてきたので、昨日はDAZNで放映されているプレシーズンマッチ、インターナショナル・チャンピオンズカップの中から、クリスティアーノ・ロナウドの移籍元と移籍先になるレアル対ユベントスの試合を観戦。
とは言え、クリロナ自体はまだチームに合流したところでベンチ外。レアルはクロースがアンカー、ベンゼマの1トップにイスコとセベイルの2列目が並ぶ4-3-3で、ユベントスはファヴァッリの1トップに、2列目がカンセロ、マルキジオ、ケディラ、ベルナルデスキが並ぶ4-1-4-1の形。
ジダン監督時代のレアルは、比較的長めのボールを多用するカウンター志向のスタイルだったのだが、この試合ではマルセロが出ていないせいもあるが、全体的にアンカーのクロースを中心にしたショートパスによるポゼッションスタイルのサッカーをやっており、ロペテギ新監督のコンセプトが垣間見える。
そうなると、狭い場所でプレイできるイスコにボールが集まり、ベンゼマもユーベDFに囲まれながらもきっちりボールをキープと持ち味を出している反面、逆サイドのベイルは中に絞ったトップ下の位置で埋もれてしまい、バイタルでショートパスを繋いだ挙げ句に、結局はマルセロのように右に開いたカルバハルがクロスを出していて、やっぱりジダンカラーが拭いきれていない様子。
試合は前半2分、左サイドでフリーになっていたカンセロに展開するとダイレクトでクロス、これがカルバハルの足に当たってオウンゴールとなり、ユーベが先制点をゲットする。そこからはユーベが自陣の低い位置に9人のゾーンを引いて守る展開に。
しかし前半38分、ユーベのクリアミスを拾ったところから、それまでは試合の流れから消えていたベイルにセバージョスからボールが繋がり、すぐにPAの外側から左足を一閃、これが見事に決まってレアルが同点に追いつき前半を終了する。
後半からレアルはクロース、イスコ、ベイルが下がってテストモードと思いきや、2分にカウンターからアセンシオがヴィニシウスにパス、折返しをもらったアセンシオが決めてレアル2点目。さらに10分、右からパスを受けたアセンシオが絶妙なトラップで相手を外して押し込み3点目。
4-1-4-1の時には全く前線で基点が作れなかったユーベだが、ファジョーリとベルナルデスキがFWに並んだ4-4-2に変更してからはカウンターの形ができるようになり、セットプレイからキエッリーニがど真ん中でフリーになったが枠へ飛ばせず。同じくセットプレイでベルナルデスキ、ルガーニにチャンスがあったが決められず、結局3-1で試合終了。
それにしても驚いたのは18歳のヴィニシウスで、まさにプレイはニュー・ネイマールという感じ。スピードがありながらドリブルが足から離れず、ザクッと深いシザースで相手を置き去りと、間違いなくワールドクラスのタレントである。今期はクリロナが抜けてベイルのチームになるかと思ったのだが、彼をすっ飛ばしてヴィニシウスとアセンシオのチームになってしまうかもしれない。逆に、数年前は天才ともてはやされたウーデゴールはほとんど目立てず、またレンタルになってしまいそう。
ユーベについては、ベルナルデスキとカンセロはタレントだけど、あとはレアルに比べると控えの選手層は全体的に見劣りがする。アッレグリは全員に守備を要求する監督だけに、ここにクリロナとディバラ、マンジュキッチのスタメン攻撃陣が加わって、どういう形で攻守のバランスを取るのか注目されるところだ。
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