2017-2018シーズン海外組通信簿(ドイツ編その1)
- 2018.06.01
- ドイツ・ブンデスリーガ
ワールドカップ周りやらトゥーロンやらでバタバタしていて出遅れましたが、今シーズンの海外組についての総括もぼちぼち始めて行こうと思います。まずはブンデスリーガ1部の選手から。
ドイツ・ブンデスリーガ
香川真司 5
今期のドルトムントはボシュ新監督でスタートダッシュを決めるも、香川の出番は多くなくチームもハイラインを研究されて急降下。シュテーガー監督に交代してからは重用されたものの、2月から足首の怪我でシーズンを棒に振ってしまい、チームは急遽獲得したバチュアイのおかげでかろうじてCL圏内を獲得。シュールレやゲッツェがずっとパッとしないせいで、試合に出てない香川の評価が上がってしまったのは皮肉。W杯のメンバーに入ったけど、果たしてどこまで稼働してくれるんだろうか。
大迫勇也 5.5
昨シーズンはモデストとのコンビでEL出場を勝ち取るなど躍進したケルンだったが、そのモデストを放出して前で競り合うしか能が無いコルドバを獲得。案の定極度の得点力不足に陥り、怪我人も続出したおかげでまたも大迫は中盤で何でも屋をやる羽目に。さらに大迫自身も怪我をしてしまい、最後になってようやく復調したものの、結局ゴール数はほぼ半減の4で終了、チームは降格の憂き目に遭ってしまった。しかしブレーメンに高く評価されてケルンから移籍が決定、無事個人残留を果たす。ちゃんと見てくれている人がいて良かったね。
長谷部誠 7
今期も変わらずニコ・コバチ監督の信頼は厚く、アンカーやリベロとして不動の存在として大活躍。ニコ・コバチ監督の来期バイエルン就任が報じられてからはチームが失速、結局8位でリーグを終えてしまったが、バイエルンとの決勝になったDFBポカールで見事優勝、EL圏内を勝ち取って長谷部自身も契約延長を果たし、今シーズンは万々歳の結末となった。代表でもリベロをやるみたいだが、フランクフルトでは素早いゾーンマンマークからのカウンターという、ハリルホジッチスタイルのサッカーをやっていたので「自分たちのサッカー」とは決定的に異なるので、いったいどうなる事やら。
酒井高徳 5.5
チームはリーグ戦終盤に驚異的な粘りを発揮したものの、前半戦のどん底な成績を最後まで取り戻せず、主将としてHSV史上初の2部降格という不名誉な役目を果たす羽目になってしまった。酒井自身のプレイも、相変わらず攻守に走り回るんだけど、あっさり裏を取られたり凡ミスも多く、スルーパスやサイドチェンジはなかなかだけどクロスはダメと、プレイ面での成長はあまり見られない1年だった。リーダーシップを評価されて、チームとは2020年までの契約延長を果たしたようだが、それは1年で1部に復帰する重い責任を負わされる事でもある。W杯での出番は少なそうだが、その経験をクラブで活かしてほしいところ。
伊藤達哉 7
ギズドル監督に見出され、10月にセカンドチームからトップに引き上げられるや否や、キレのあるドリブルで大柄なドイツ人DFを翻弄、あっという間にサポーターのアイドルとなった。しかし序盤は体力不足で出場時間が短く、ホラーバッハ監督になってからはベンチぐらし。3人目のティッツ監督になってからようやくスタメンに定着、終盤の追い上げの原動力となったものの、健闘むなしくチームは降格。他のチームからは引く手あまただろうが、本人は2部でもHSVに残留する見込みが高い模様。年齢的にも今は試合に出続ける事が重要なので、個人的にはそれでいいんじゃないかと思う。
武藤嘉紀 6
今シーズンは、今までのような大怪我こそ無かったものの、途中で背中の怪我などもあったりして調子が上がりきらず、序盤にゴールを決めたものの調子は尻すぼみ、チームの成績と歩調を合わせるかのように試合に出たり出なかったり。終盤になって何とか先発に復帰し、結局チームでトップスコアラーとなる8得点をマーク、そしてチームも残留を果たしたが、本人にとっては不完全燃焼の1年になってしまった。ハリルホジッチには何故か干されていたが、W杯メンバーにも無事選ばれ、目標であるプレミアリーグからの評価を勝ち取る活躍を期待したい。
鎌田大地 3.5
ニコ・コバチ監督に見出され、プレシーズンマッチや前半戦で出番は得られたものの、フィジカルやインテンシティの不足を指摘されその後は戦力外扱い、今シーズンでクラブから放出される可能性が出て来てしまった。いきなりフランクフルトは敷居が高過ぎたので、ブンデス2部やベルギー、オランダあたりで再スタート出来れば良いのだが。
浅野拓磨 4
シーズン序盤はそこそこ出場時間を得ていたが、そこで結果を出せず監督がヴォルフからコルクト監督に交代、FWをマリオ・ゴメスとギンチェクの2トップに固定したため、浅野は完全に戦力外になってしまった。来期はアーセナルには戻らずハノーファーへのレンタル移籍が決まっているが、裏抜け以外のプレイ幅を獲得できなければ、ここからのステップアップは厳しいだろう。W杯切符も得られなかったので、早くチームに帯同して溶け込んでほしいね。
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