アジアカップ予選グループA イエメン-日本(0-1)
中2日で灼熱のサウジから2300mの高地での戦いと、過酷なアウェイの連戦が続く日本。スタメンはGK川口、DF阿部、闘莉王、坪井、MF鈴木、羽生、遠藤、FWが巻と田中と、サウジ戦から駒野が外れて羽生が入り、1ボランチの3-5-2という形。
前半はデコボコのピッチと気圧が低いために異常に高く飛ぶボールで日本は全くパスを組み立てる事が出来ず、相変わらず引いて守ってカウンターのイエメンをなかなか崩す事が出来ない。羽生も前線でかき回す動きを見せるものの、DFラインとボランチの間でボールを落ち着かせなければ満足にパスも出せないために、もう一つ良さが生かされていない。
30分を過ぎてようやく日本も環境に慣れたのか、ボールをしっかりとサイドまで運べるようになり、相手をサイドにつり出してから裏のスペースへと選手を走らせる攻撃でチャンスを作るのだが、田中の絶妙のセンタリングを巻がどフリーで外したりと相変わらずの決定力の無さを露呈し、徐々にペースが落ちていったところで前半を終了する。
後半開始から日本は佐藤を投入し、前線のスピードアップを図ろうとしたがそれも長続きせず、15分を過ぎると選手の足が止まってしまい、イエメンと互角の試合展開になってしまう。ここで日本は28分に我那覇を入れて3トップにし、サイドから攻める形が作れるようにはなったものの、遠藤の決定機などもやはり決まらず、40分過ぎには闘莉王を上げてパワープレイに切り替える。
それでも、サウジ戦同様にパワープレイの意味が無いサイドでのつなぎや低いボールを使おうとする稚拙さは見せたが、大熊コーチの適切なコーチングの成果もあってか(笑)ロスタイムにようやく高いボールに競り勝った巻が落としたボールに飛び込んだ我那覇が落ち着いてゴールのファーサイドに転がし、日本はようやく勝利を手にする事が出来た。
とにかく内容より何より、こういった極悪の環境で勝ち点3をゲット出来た事は非常に大きい。負ける事も経験だが、負け続ける事による自信の喪失こそが経験不足のチームにとっては怖い事であり、それを何とか押しとどめられたのはオシムのチーム作りにとってプラスとなるのは確かだろう。これでチームの土台を作る前の過酷な関門は何とか突破した。次に我々が見るときは、より一層スケールアップした代表の姿であって欲しいものだ。
●採点
- 川口 6.0 失業の一日。
- 阿部 5.5 もう少しフィードで貢献して欲しかった。
- 闘莉王 6 高さはあるが、上がってからのパスミスはいただけない。
- 坪井 6 攻撃参加は出来ていたがパスはまだまだ。
- 鈴木 6 日本の要としてよく動いた。
- 三都主 5.5 走ってたが意思疎通の無いプレイも多い。
- 羽生 5.5 よく走るも目立ったのは最初だけ。
- 遠藤 5 何故あのドリブルが最初から出来ない?
- 加地 5 クロスの芸が無く、ミスも多かった。
- 巻 5 君は柳沢か。アシストでほんの少し挽回。
- 田中 5.5 アイデアはあったが他との連携が取れず。
- 佐藤 6 3トップになってから役割がはっきりした。
- 我那覇 6.5 こういう試合で点を取った事に尽きる。
- 梅崎 - 代表デビューおめでたう。
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