「これこそまさに戦術長友」イタリア・セリエA第16節 インテル-ナポリ

現在リーグ2位の強豪ナポリとの、前半戦のクライマックスと呼べる直接対決は、インテルが前半にシュート2本で効率良く挙げた2得点を最後まで守りきり、ナポリを抜いて2位に浮上する大きな勝利をものにした。
この試合を見ていて面白かったのは、試合全体の経過や内容よりも、ストラマッチョーニ監督による長友の戦術的な使い方であった。巷では、1人のエースにとにかくボールを集めて、彼が攻撃をどうにかしてくれるのを待つだけの戦術を、「戦術誰々」という言い方で揶揄する事が多いが、これはそれと全く違った意味での「戦術長友」だったのではないだろうか。
前半、長友が担った役割はとにかくナポリの左WBであるスニガを上がらせない事。長友は、マイボール時にはほとんど3トップのような位置にまで上がってスニガを低い位置に閉じ込めていた。ただ、そうなるとナポリの3トップの左にいるインシーニェとインテルの右CBのラノッキアが1対1になってしまうので、ナポリの左サイドにボールが来ると長友は長い距離を走ってカバーに戻っていた。
そして後半になると、ナポリがCBを1枚削って4バックにし、長友のサイドにはインシーニェとスニガが縦に並び、右ボランチのサネッティはアンカー的な働きをしていたのであまりサイドの守備に重点が置けず、長友が2対1に晒される事が多くなって、後半序盤はかなり苦労をさせられる事になった。
が、途中からグアリンがスニガのチェックをするようになり、インシーニェには長友がほぼマンマークで張り付き、そこからは安定して彼を押さえ込んだ。ただ、インテルがカウンターを仕掛ける場面でもインシーニェはインテルサイドに張ったままでいたので、長友が攻撃に出られる場面はほとんど無かったし、たまに長友が上がってもサイドが窮屈でうまく繋がらず、長友以外にインシーニェのアジリティに勝てる選手がインテルにいないので、かえってピンチを招いてしまっていた(苦笑)。
相性が抜群のカッサーノがいる左サイドのほうが、長友にとっては攻撃がやりやすいのは確かだろうが、ナポリの強力な左サイドをほぼ無力化出来ていたし、まだ守備に雑なところはあるがペレイラも段々チームにフィットして持ち味を出せるようになって来たし、これからもこういう戦術長友な使い方をされる事は多くなりそうである。
インテルではそれ以外にも、カンビアッソがサムエルの代役としてのCB起用でまずまず安定した仕事を見せ、フアンが卓越した1対1能力を発揮、グアリンが強靭なフィジカルに結果が追いついての1得点1アシストと、ストラマッチョーニ監督にはいろいろと収穫の多い試合だったのではないだろうか。次のラツィオにもしっかり勝ってクリスマスを迎えたいね。

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