「名古屋らしい戦い方が復活?」ACLグループG 名古屋グランパス-セントラル・コースト・マリナーズ

グループ2位で迎えた最終のホーム戦とは言え、エースケネディを怪我で欠いた状態、セントラル・コーストに負けてしまうとグループ敗退が濃厚になってしまう苦しい立場だったグランパスだったが、きっちりと3-0で勝利を飾った。
試合は、意外にも勝たなければならないはずのセントラル・コーストが大人しい立ち上がりを見せ、名古屋も当然ながら無理をして攻める必要が無いので、互いに近くでパス回しをしながら隙を見せて攻める慎重な展開が続く。
と、いきなりPA付近で名古屋側がハンドしたように見えた場面で、逆にセントラル・コースト側がファールを取られ、玉田が壁に出来た隙間をちょうど通すFKを決めて名古屋がラッキーな先制点をものにする。
その後は、さすがにセントラル・コースト側もサイドが高い位置を取って攻める姿勢を見せるものの、ドリブルやワンツーといったスピードに乗った攻撃をやる能力を持っておらず、名古屋はとりあえずDFラインで4人を揃えていればそこから抜かれる心配が無いので、徐々に名古屋も2列目がプレスの強度を増やし始める。
すると36分に、楢崎のゴールキックから高い位置取りをした2列目がパスをつなぐと、小川のスルーパスに藤本が完全に抜け出し、GKとの1対1を余裕のロビングゴールを決めて2点目。
これで名古屋は後半が楽になったかなと思いきや、DFラインや中盤での危ないミスパスを連発、セントラル・コーストは常に4人ぐらいを前線に配置してしまっているので、そのこぼれ球が易々と相手に渡っては、数的優位の中で攻められる展開が続くものの、何とか守護神楢崎がしのいで失点を許さない。
62分に永井を投入してから、ようやくカウンターからいくつかチャンスを作れるようにはなったものの追加点はなかなか決まらず、試合終了間際に闘莉王が上手くコースに飛ばすヘディングでダメ押し。内容はかなりグダグダながらも結果は良いという、久々に名古屋らしい勝ちパターンのゲームだった(笑)。
ただ、この後の試合で城南一和も天津に3-0で勝ってしまい、名古屋は結果的に2位通過。名古屋が対戦するのはグループEの1位チームだが、現時点では1位のアデレード、2位の浦項、3位のブニョドコル全てと当たる可能性がある。名古屋としては、アウェイであれば韓国やウズベキスタンよりもオーストラリアのほうがいいはずだが、アデレードの最終戦はガンバが相手だけに、何とも意見表明は難しいところか(苦笑)。
まあ、この試合では田中輝希や田口といった若手がそこそこ使えたのは良かったけど、ずっと前から若手についてはそこそこが続いている様子だし、どちらにせよもうちょっと全体的にチーム状態を上げて行かないと、名古屋はどこが相手であっても厳しいだろうね。