旧閑ガゼッタ

「ここまでセレッソユースが大陸的なサッカーを志向しているとは思わなかった」高円宮杯U-18プレミアリーグWEST 第14節 セレッソ大阪U-18-東福岡高校

今朝は、もしチャンピオンズリーグで日本人選手が出場していたら早起きして録画で試合を見ようかと思っていたんだけど、残念ながらもまたも3選手は不出場に終わってしまったので、昨晩に見た、スカパーで放送していた高円宮杯U-18プレミアリーグ、セレッソ大阪U-18と東福岡高校の試合について。

プレミアリーグWESTは、首位のサンフレッチェ広島ユースを、東福岡とセレッソが勝ち点差6の2位と勝ち点差8の3位で追っていて、優勝を狙う上では絶対に負けられない試合になったわけだが、蓋を開けてみればセレッソが3-0と圧勝して2位に浮上、しかし広島も神戸に勝利を収めたため、残り4節で勝ち点6差とかなり逆転は厳しい状況になってしまった。

セレッソは、現在インドで行われているAFC U-16選手権に瀬古、喜田、谷本、鈴木、山田と5人が選出され、その影響なのかこの2試合は連敗中と失速していたが、東福岡戦ではそれをみじんも感じさせない内容で圧倒した。

まずセレッソを見ていて感心したのは、日本のチームとは思えない展開の大きさとスピード。フォーメーションは4-4-2だけどゾーンはそこまでコンパクトじゃなくてワイドにポジションを取り、ボールを奪ったらトップやサイドの選手が前線へと素早く動き出し、そこに後ろから矢のようなロングフィードが飛んで来る。そしてサイドでボールを持ったら、間髪を入れず2人以上の選手がゴールに飛び込んで来る。前半10分の先制点も、まさしくそういう形から、最後は印藤が押し込んだものだった。

セレッソの下部組織であるアカデミー出身の選手というと、柿谷や濱田、扇原、丸橋、杉本のようにテクニックはあるけど線が細かったり戦術理解力がイマイチというイメージだあったんだけど、南野あたりから変わり出して、今ではこんな良い意味で中韓チームのような大陸的戦術サッカーをするようになっいたのは驚かされた。

それに比べると東福岡高校のほうは、まだかつての日本らしさが残っていて、4-1-4-1で縦も横も圧縮した形でプレスをかけ、ボールを奪うと中盤でパスワークとドリブルを交えてサイドへ展開、ウイングがドリブルでゴリゴリ仕掛けるという、比較的局面で勝負をするサッカー。

こういうチームは、ワイドで早いサッカーをするチームに相性が悪いのは代表やACLで証明済みで、東福岡がプレスをかけてもそこをすっ飛ばしてサイドチェンジを出され、中盤の選手がプレスアタックから守備ゾーンに戻り切る前にシュートを打たれるので、プレッシングサッカーを信条とする東福岡としてはほぼ為す術が無かった。2点目はGKとDFの連携ミスで、3点目もセットプレイのマークミスと、守備でもミスが出て自滅の形。

後半途中から、ようやくセレッソの攻撃スピードが落ちて足元へのパスが多くなると、東福岡のプレスが効いてシュートを打つ場面が増えたのだが、最後の方はどちらもオープンな展開になって再びセレッソが試合をコントロールし、試合はそのまま3-0で終了した。

日本のユースが全部セレッソみたいになるのは困るけど(笑)、こういう大陸的なサッカーをやるチームが増えることは大賛成。ゾーン・ディフェンスへの戦術理解力が高い選手が増えるのはもちろんだけど、対戦する相手にとっても経験や対策が必要になるわけで、それがアジアでの危機が叫ばれている日本への好影響にもつながる。根深い「自分たちのサッカー病」に絶望する事が多い昨今なだけに、こういう試合を見ると希望が湧いてくるね。