サイトアイコン 旧閑ガゼッタ

「これが大熊監督がセレッソで本当にやりたかった事」高円宮杯U-18チャンピオンシップ 柏レイソルU-18-セレッソ大阪U-18

高校とJユースが混在する高円宮杯プレミアリーグのEASTとWESTの勝者が戦う、高校年代最高峰を決めるチャンピオンシップ。今年はセレッソ大阪が柏レイソルを1-0で破って日本一に輝いた。

試合内容は、ポゼッションの柏とプレッシングのセレッソとはっきりカラーが分けられた戦いで、柏が丁寧にビルドアップしようとするのだがセレッソのプレスがそのリズムを完全に寸断、そしてボールを奪ったらすぐトップへ送るというハイペースに柏は戸惑い、ようやく25分頃から少しパス回しに余裕が出て来て柏が中盤を支配すると、得意のサイド攻撃から何度かチャンスを作るも決めきれずに前半終了。

後半はこのまま柏に流れが移るかと思われたのだがセレッソのプレッシングが再びペースアップ、後半15分に右からのFKを柏がクリアしきれず、そのこぼれ球をセレッソの高田君が豪快に蹴り込んでセレッソが先制する。柏もセレッソの当たりに上手くファールをもらってセットプレイからチャンスを作るもののやはり物に出来ず、5分という長いロスタイムを物ともせずセレッソの選手はプレスを怠らず、そのままスコアは最後まで動かず試合終了。

セレッソは村田コーチがこの試合を指揮していたのだが、実際にチームを作り上げて来たのは大熊裕司氏。つまり、トップチームをJ2に降格させてしまった監督である。そして改めてこの試合を振り返ってみると、やはり大熊監督はトップチームでもこのユースでやっているような徹底したプレスサッカーをやろうとした、と言うよりそれしか手段が無かったのだろうと思われる。

従って、90分走れないフォルランやカカウは先発起用されないのは大熊監督にしれみれば当然の帰結だった。そして大熊監督が今期終了後にユースの指揮に戻るという確約が事前にされていたのであれば、おそらく事前に外人は先発起用しないという方針を上層部に伝えていたはずであり、その意味でもクラブの方針として岡野路線からの転換は、その辞任表明以前に行われていた可能性が高いと思う。

来期のトップチームには、このセレッソユースから大量5人の昇格が予定されているらしいが、このセレッソユースの隆盛を見るにつけ、クラブ上層部の迷走ぶりが際立って複雑な気分になるのは私だけだろうか。

モバイルバージョンを終了