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「長谷部の”整える”姿勢がややアダになってしまったか」ドイツ・ブンデスリーガ1部・2部入れ替え戦 第1レグ フランクフルト-ニュルンベルク

奇しくも長谷部にとっては古巣であるニュルンベルクとの対決になってしまった、ブンデスリーガ1部・2部入れ替え戦。

フランクフルトホームで行われた第1レグは、終始フランクフルトがボールを支配するものの得点までにはなかなか至らず、逆に前半43分にニュルンベルクのフリーキックで長谷部とルスが重なってしまい、長谷部はスクリーンしてスルーしようとしたのに、その裏にいたルスが足を出してしまってボールはゴール逆サイドに吸い込まれて痛恨のオウンゴール。

後半になってもフランクフルトが攻めあぐねる展開が続くが、ようやく相手のプレッシャーが弱まってきた20分に、右サイドをオーバーラップしてフィードを受けたチャンドラーのクロスを、中に飛び込んだガチノヴィッチがもつれたボールを拾って上手く流し込みフランクフルトがようやく同点。その後もフランクフルトが何度もチャンスを作るが結局リードは最後まで奪えず、ニュルンベルクにアウェイゴールを与えた1-1のドローで第1レグを終了した。

ニュルンベルクの守備は、DFラインの4人がフランクフルトの前線4人を完全なマンマークで守る形で、中盤の4人はマンマークを助けて数的優位を作ってボールを奪う役目であり、FWは序盤こそフランクフルトのDFにプレッシャーをかけてきたが、長谷部とフスティのボランチがフリーになっていたので途中からフランクフルトのボランチを抑えに来た。

その長谷部がフリーになった最初15分ほどの時間帯は、サイドへの展開から何度もチャンスを作っていたが、そこで先制点が取れなかった事と、マイヤーとセフェロビッチの前線2枚がマンマークで押さえられて全く基点やクロスのターゲットになれなかった事がフランクフルトには大きく響いてしまった。

FWがマークされて厳しい状態であれば、中盤に下がって相手のマークを引き連れ、出来たスペースをSHやボランチが上がって使えば良かったのだが、それが出来ていたのはガチノヴィッチとチャンドラーぐらいで、アイクナーもフスティもいまいちボールが足に付かず、長谷部はあくまで無理をせずバランスを取って安全にパスを散らす役に徹していたので、どうにももどかしさを感じる攻撃となっていた。

第2レグでも、おそらくアウェイゴールを取っているニュルンベルクが同じようなサッカーを展開してくる可能性は高いと思う。この試合ではマイヤーを狙ったクロスがことごとく跳ね返されていた事を考えれば、マイヤーとセフェロビッチじゃなくて最初からカスタイニョスのようなスピードのある選手を使う手もあるんじゃないだろうか。そして長谷部もバランスを整えるだけじゃなくて、もっと攻撃参加をする「荒ぶる長谷部」でお願いしたいところである。

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