旧閑ガゼッタ

「岡崎がボールを奪われる回数の増加は、チームからの信頼の証」イングランド・プレミアリーグ第22節 アストン・ヴィラ-レスター・シティ

相変わらずリーグ2位と好調を維持しているレスター・シティ。第22節は最下位アストン・ヴィラとの試合だったが、前半29分にヴァーディのアクロバティックな浮き球シュートをGKが弾いたところに猛然と詰めた岡崎のゴールによって先制し、その後にゲットしたPKのチャンスにマフレズがまたも失敗、後半14分に岡崎が下がった後に追いつかれて1-1のドローに終わってしまった。

レスターのフォーメーションはいつも通りの4-4-2で、アストン・ヴィラは4-3-3。で、マッチアップがどうとか書きたいところなのだが、イングランドにそういう戦術的な議論はほとんど存在せず(笑)、とにかく徹底的にプレスして前にボールを送って前線が走ってぶつかってという肉弾戦の繰り返し。以上。

試合中に、ドイツで2シーズン連続で二桁得点を挙げている岡崎が、まだレスターでは3得点(この試合で4点目)しか取れていない理由として、解説の粕谷秀樹氏がイングランドのほうが全体的なレベルが高いからね~みたいな適当な事を言ってたけど、そもそもマインツでは味方がボールを奪ったらまず岡崎にボールが集まっていたのに、レスターでは年末までは味方からボールをもらう機会なんてほとんど無かったのだから、得点少なくて当たり前だろ!と思いっきり突っ込んでしまった。

しかしその当時に比べると、この試合を見ても本当に岡崎へ良くボールが集まるようになったと思う。むしろ、あまり中盤に下がらず前やサイドで張っている事が多いヴァーディや、相手からのマークが厳しくなっているマフレズに比べ、今では岡崎のほうが味方からのパスのファーストチョイスになっている印象さえ受けてしまう。

とは言え、岡崎のボールを受ける動きが味方から理解されているようにはなったものの、やはり屈強なDFが揃っているプレミアではまだまだ岡崎がボールをロストしてしまう場面が多い。それでも岡崎にボールが集まるようになったのは、それだけ岡崎が前線の基点としてチーム戦術に欠かせない要素になりつつある証拠なのではと思っている。

プレミアリーグのサッカーは、あまりに上下動のスピードが速いために一部のチームを除くとポゼッションという概念が存在しない。極端に言えば、ボールはロストするのが当たり前で、ロスト後のイーブンボールを自分達が確保できればそれで良いという割り切っているのだ。つまり、プレミアリーグにおいてボールとは失うものであり、失い方が上手いか下手かがFWには問われているわけだ。

その観点で岡崎のプレイを見ると、まるでボランチかと言うぐらいに良く首を振って味方の位置を確認している。そして常にポジションバランスを取るように動き、マークが足りてないと見るや、自陣まで相手の選手に付いて守備に戻ったりしている。だから、岡崎がボールをロストしても味方が常に近い位置にいてフォローする関係性が出来ている。

この試合でも後半は追いつかれてしまったように、レスターはチーム全体に疲れが見え始めている。ラニエリもそれに気づいているのか、今朝のFAカップ再試合ではスタメンを大幅に入れ替え、スパーズに敗退してしまった。前半戦のようなハイペースな試合を続けることがますます難しくなる中、中盤で基点になれる岡崎の重要性はますます高まるはず。チームにとっても岡崎にとっても、ここからが本当の勝負だろう。