旧閑ガゼッタ

「信州ダービーの復活は近い」天皇杯4回戦 横浜Fマリノス-AC長野パルセイロ

今年のJFLで優勝し、天皇杯も名古屋と北九州を破って勝ち上がるなど、今年のサプライズクラブとなった長野パルセイロだったが、4回戦の横浜Fマリノスとの対戦は延長戦までもつれ込んだものの、力尽きて1-2での敗退となってしまった。

しかし長野の戦いは非常に見事なもので、フォーメーションの並びとしては3-4-3だが、相手ボール時はほぼ5-4-1の5バックになって9人でコンパクトなゾーンを作り、マイボールになれば思い切ってサイドを中心に選手が飛び出し、それに連れてラインを上げてセカンドボールを狙うという、極めてモダンで統率が取れた組織で横浜にほとんど攻撃の自由を与えなかった。

横浜は29分にサイドからの速いクロスがオウンゴールとなって先制したものの、その9分後にはFKを宇野沢に直接決められて同点にされると、その後は長野のコンパクトな守備の前に足元足元へとボールをつなぐだけになってしまい、たまらず後半15分に病み上がりの中村俊輔を投入する羽目になってしまった。

中村が入った事で、各選手がスペースに飛び出せば必ずボールが来るとの信頼が生まれ、しばらくは横浜ペースが続いたのだが、77分に藤田を入れて中村をボランチにした事で前線にアイデアが無くなり、中村は単なるパスの散らし役になってしまった事でまたリズムが沈滞してしまう。

それでも延長前半に相手のカットしたボールが藤田の前に転がるラッキーで勝ち越した横浜だったが、そこからは4バックにしてサイド攻撃を強めた長野にアップアップとなり、どフリーで抜けだしたのにシュートを右に外した岡田の決定機を始めとして、少なくとも2~3度は同点に追いつけるシーンがあったのに決められず、スコアは2-1のままでタイムアップとなった。

長野はJFLに優勝した事で、本来であればJ2にストレートインとなるはずだったのだが、スタジアムがJ2規格を満たしておらず、南長野運動公園の改修工事が終わる2015シーズンまではJ3に所属する事になっている。サッカーのクォリティ的には既に十分J2レベルなのにもったいないが、再来期は必ず上がってくるはず。そうなればJ2で信州ダービーが復活(松本がJ1になっていなければ、だけど)する事になるわけで、最近は暗い話ばかりのJにおいて明るい話題をもたらしてくれるだろう。