サイトアイコン 旧閑ガゼッタ

ツール・ド・フランス第15・16ステージ

最後の決戦、アルプスの山岳ステージに向かう前の2ステージは、予想通りスプリンターと逃げ集団による勝利となりました。

ただ、第15ステージはゴール前こそ平坦ですがその60km前に2級山岳があり、ここで登りが苦手なカヴェンディッシュが脱落。しかしグライペル、クリストフ、デゲンコルブ、サガンといった残りのスプリンターはメイン集団にしっかり残り、逃げ集団を残り29km地点という早めのタイミングで万全の吸収、最終的には64人の集団スプリントとなりました。

その中で勝ったのはグライペル。これで今年のツールでは3勝目を挙げ、スプリンターとして頭ひとつ抜けた存在になっています。ただしポイント賞のマイヨ・ヴェールは2位ばかりでまだ1勝も挙げていないサガンが点数を着々と伸ばして独走状態。登れるスプリンターとして、かつてのエリック・ツァベルのような存在になっていますね。

そして翌日の第16ステージは、80km地点でようやく逃げが決まったかと思うと、みるみるうちに差が開いて2つ目の2級山岳マンス峠の麓では19分の差になってほぼ逃げ集団の中から勝利が確定。そして登りでプラサがアタックして頂上を通過すると、サガンが下りで決死の走りで追いすがるもののプラサには30秒届かず、またも登録商標の2位でのゴールとなりました。

ここまで無風だったメイン集団の中ではニーバリがマンス峠でアタックを仕掛け、下りもぶっ飛ばして集団に対して28秒の差を付けてゴール。まだ首位のフルームからは総合で8分近い差がありますが、今回は絶不調に喘いではいるもののディフェンディング・チャンピオンとしての意地を少し見せました。また、フルームのアシストとして大活躍しているトーマスがバーギルの転倒に巻き込まれてコースアウトしたものの、何とか本人は無事な模様で良かったです。

今日は最後の休息日。そして明日は1級のアロス峠を登った後に、2級のプラ・ルー峠の頂上ゴールが待つステージ。バッド・デイになってしまうと一気に大きな差が付いてしまうコースレイアウトだけに、アシスト陣の力量が問われるレースになるでしょう。

モバイルバージョンを終了