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ツール・ド・フランス第5ステージ「北の地獄」

ワールドカップに備えて生でゴールが見られなかったし、普通にスプリントでキッテルが勝った第4ステージの感想はスキップして・・・前半戦最大のポイントであった第5ステージ。

春のクラシックレースの1つであるパリ・ルーベで使われる、ベルギーやドイツの大男連中でさえ苦戦する凸凹のパヴェと呼ばれる石畳を、細くて軽いクライマーやオールラウンダーが走るだけでも大変なのに、何と本家パリ・ルーベでも12年間降ってなかった雨で石はツルツル、石畳の脇は泥でグチャグチャと、まさに「北の地獄」という言葉がふさわしいレースになってしまいました。

もうスタート前の時点で、総合争いの選手にとっては受難になる事は確実だと観念はしていたのですが、何とディフェンディングチャンピオンであるフルームが、まだパヴェにも本格的な山岳にも入らない平坦路で前日に引き続いての落車、そしてこの日2度めの落車でとうとうリタイアを決意してしまいました・・・

そしてフルームと一騎打ちをすると見られていたコンタドールは、荒れ狂うパヴェに対して白旗を掲げ、あくまで安全運転で遅れるのは覚悟という走りで、先頭集団に食らいついていったマイヨ・ジョーヌにニーバリに対して、総合で2分37秒の大差をつけられてのゴールとなってしまいました。コンタドールの前には18人ものライバルがひしめいており、このたった1ステージのみでコンタドールの優勝に黄信号が店頭というこちらも痛恨の結果に。

このパヴェステージで大本命と見られていたのはクラシックの常連カンチェラーラ、そしてサガンだったのですが、彼らでさえ濡れたパヴェでは上手く走れずに体力を消耗し、結局最後にスパートをかけて逃げ切ったのはシクロクロスというオフロードを走る冬場のレースを専門としているボームであったという事が、どれだけ異常なレースだったかと物語っています。

個人タイムトライアルが登場するのは最後から2つ目にある1ステージのみなのに対し、山岳の頂上ゴールは6つと例年に比べてクライマー向けのコースなので、まだ何とかコンタドールにも可能性は残されてはいますが、全ての山岳で調子を維持するのは不可能なので、最初の頂上ゴールである第10ステージである程度差を詰めておく必要があるでしょう。

しかしそれにしてもフルームは残念・・・何でグランツールでこういう罰ゲームのようなコースを設定したのか、ほんと主催者に問い詰めたくなりましたね。