旧閑ガゼッタ

「香川にとっては美味しかった、酒井高徳のSB的プレイスタイル」ドイツ・ブンデスリーガ第27節 ボルシア・ドルトムント-ハンブルガーSV

香川が今季リーグ戦初ゴールを含む1G1Aを決めて、ブンデスリーガ公式からMOMに選出され、ファンからも契約延長を求める声が続出するなど大活躍を見せたと聞いていたので、ちょっと期待を込めて試合を見てみたのだが、香川とチームが凄く良かったというよりもHSVの試合運びのまずさが目についてしまった(笑)。

確かに香川の好調は持続していて、オーバメヤンがGKと1対1になりながらも決められなかったヒールでのアシストや、決勝点となる2点目のゴールを決めたシュート、ようやくアシストになったロスタイムのロングスルーパスなど、プレイのアイデア、精度、そして不調時にはなかなか見られなかったゴール前への飛び込みなど、香川らしいプレイが随所に表れていた。

ただ、それはHSVの守備にも大きな問題があった。アウェイという事もあってか最初からDFラインが低く、中盤との間に距離があったので酒井高徳もマークをすると言うよりはスペースを埋める守備をしていたので、前半は数こそ少なかったが香川に縦パスが来た時は比較的楽に前を向くことが出来ていた。これがもし香川にベッタリマークを付けていたら、以前のようにバックパスが多いプレイになっていたはずだ。

チームも、前半13分にカストロの直接FKで先制したはいいものの、試合開始4分でゴール前へ抜け出したオーバメヤンのシュートを始め、前半のうちに試合を決められたはずの決定機にことごとく決められず、相変わらず守備は不安定で前半はドルトムントがシュート6本に対しHSVは7本と、もしHSVのFWボビーウッドに決定力があれば試合をひっくり返されてもおかしくないぐらい、あまりに拙い試合運びだった。

HSVは、自滅気味だったドルトムントに対して後半も同じようにじっくり守ってカウンターで行けば良かったのだが、同点を狙って前に出て来てしまったのは明らかに愚策だった。これでさらにスペースが生まれて後はドルトムントのやりたい放題。酒井高徳も、チームが攻撃的になるとずっとSBをやってたせいか、やたらとサイドに回ってオーバーラップを仕掛けてみたりと、バイタルエリアをお留守にして攻める事が多くなり、余計に香川にとっては美味しい状況を生み出してしまった。

まあ、この試合は敵失のおかげもあったとは言え、日本にとっては香川が復調して結果を出してくれているのは有り難い事だけどね。これまでは調子が戻って来たと思ったら、すぐにまたコンディションが落ちてしまう繰り返しだったので、ドルトムントに怪我人が多い中、チャンピオンズリーグも含めた連戦でこの調子を維持できるのか。契約延長のためにも、ここからが本当の正念場である。