旧閑ガゼッタ

「香川の”低調な出来”を手抜きと見るか割り切りと見るか」ドイツ・ブンデスリーガ第11節 ブレーメン-ボルシア・ドルトムント

現在14位と低迷中ではあるが、最近のバイエルン戦では0-1と粘り、前節は武藤がいるマインツを1-3で破ったブレーメンのホームとあって、ドルトムントが苦戦しそうな試合と見られていたが、一時は同点に追いつかれはしたが終わってみれば3-1の楽勝という結果になってしまった。

ドルトムントに対してブレーメンが取ったフォーメーションは5-4-1という相当守備的な布陣。マインツ戦のフォーメーションが4-1-4-1だったので、アンカーを無くしてCBを増やした形になったわけだが、これが全く機能しなかった。

こういう形でドルトムントに対する場合は、ほぼマンマーク気味にDFが付いて行って、それでも数的不利にならないように5バックとするブラジルW杯オランダのような守り方にするのがトレンドなのだが、ブレーメンは何故かゾーン的に守ってラインがあまり形を崩さない守り方をして来た。

なので、インサイドハーフの香川とギュンドアンは低い位置では比較的自由にボールを持つ事が出来、前半9分のゴールもフリーになっていたギュンドアンからラインの裏へ抜けだしたムヒタリアンにスルーパスが通り、クロスをGKが弾いてコースが変わったボールをロイスが直接叩き込んだもので、ドルトムントにとっては全く脅威にならない守備になってしまっていた。

ただ、ドルトムントにとってやや誤算だったのは左SBで先発したパク・チュホの出来。マイボール時には割りと高い位置に出て来るのだが、裏のスペースに対するケアが甘くて守備に戻る反応が遅く、何度か裏を取られてカウンターを食らう場面を作ってしまっていた。ドルトムントは32分に同点とされてしまうが、その場面もパクのカバーが遅れて相手にフリーで折り返しさせてしまった。

その後もドルトムントは相変わらず裏を取られやすい不安定な守備を見せて何度かピンチを作るが、前半終了間際に香川の守備から左サイドに上がっていたフンメルスがクロス、これをムヒタリアンがしっかり頭で決めて勝ち越した事が大きかった。

ブレーメンは後半からさらにアクセルを踏んで来るかと思ったのだが、やはり前半同様に専守防衛の形を崩さず覇気が感じられない。ドルトムントはハーフタイムを挟んで守備も落ち着きを取り戻し、その後は完全にドルトムントペースで試合は運ばれるものの、オーバメヤンが少なくとも3度はあった決定的なチャンスでゴールが決められず、完全に今日は「ノット・ヒズ・デイ」な出来。オーバメヤンが熱望するスペインリーグ、それもバルサのスカウト陣が来ていたのが影響したのだろうか(笑)。

しかし点がなかなか入らなくてもドルトムントに焦りはなく、香川を中心に終始試合をコントロール。後半27分にムヒタリアンのスルーパスからロイスが2点目のゴールを決めてこれで完全なダメ押し。その後はカストロ、シュメルツァー、ピシュチェクを次々に投入する余裕の采配で逃げ切った。

香川についてはあまり攻撃で目立つ場面はなく、後方で淡々とパスを回して攻撃のリズムを作ることに終始。今週はELもある過密日程の中では無理をせず、こういうあまり前に出て来ない相手については無闇にバイタルへ突っ込まないという割り切りが感じられ、とうとう香川も遠藤や長谷部のようなベテランボランチのようなプレイが出来るようになったのかが感慨深い。まあ、遠藤まで行くと少々やり過ぎではあるがね(笑)。