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「強敵バイエルン戦で見えて来た、武藤にとっての一番の課題」ドイツ・ブンデスリーガ第7節 マインツ-バイエルン・ミュンヘン

マインツにとっても武藤にとっても今後を占う試金石となる、ブンデスリーガ最強のバイエルン・ミュンヘン戦は、前半はミュラーのPK失敗で何とか無失点で折り返すものの、後半はレヴァンドフスキのヘディングから一気に崩れて3失点と、終わってみれば順当な完敗になってしまった。

個人的に注目していたのは、マインツがどうかと言うよりも今期のバイエルンがリベリろロッベン抜きでどういうサッカーをして来るかについてだったが、グアルディオラ監督が選択したのは意外にもスタンダードな4-4-2だった。が、かえってそれがマインツにとっては手も足も出ない形になるのだから、やはりバイエルンはさすがと言うしか無い。

マインツのフォーメーションは一応武藤が1トップの4-2-3-1だが、バイエルンが圧倒的に押し込んでいるので両ウイングが後ろに下げられて実質的には武藤とトップ下のマリが並んだ4-4-2。これでバイエルンと完全マッチアップの形になり、個人能力で圧倒的に勝るバイエルンに1対1でボールを奪えず、数的優位を作ろうとするとさっとパスを回されて空いたポジションを突かれてあっという間にピンチになるので、マインツはただゾーンを崩さないように左右に動くだけの守備になってしまった。

当然、相手のミス以外に前線に全くボールが来るはずもなく、武藤もひたすらパスコースを切る動きをするのみ。そんな中で、前半唯一のチャンスだった左サイドのデ・ブラシスから横パスを受けてPA内でシュートを放った場面も、相手の寄せに対して慌ててしまって狙いきれずシュートはゴールの左に外れてしまう。

この数少ないチャンスを物にする決定力もだが、この試合を見ていて思ったのはバイエルンのDFからボールを奪える可能性がありそうな時でもコースを切る事を優先してアタックをためらったり、カウンターが出来そうな流れの時に動き出していなかったりと、厳しい試合の中で流れを読む目がまだ武藤には足りないなというところ。

マインツが優勢な時ならば武藤の動き出しにボールが出て来る可能性は高いのだが、ずっと相手のターンになってしまうとそういう瞬間を狙う嗅覚が麻痺して単に流されるだけになってしまう。まあそれは岡崎でさえ何度もあった光景なので、バイエルン相手にいきなり克服できる課題だとは思わないが、是非この試合をしっかり振り返って次につなげて欲しいなと思う。

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