旧閑ガゼッタ

マッツァーリ監督の解任、マンチーニ復帰で日本人対決となるミラノダービーはどうなる?

ちょっと亀な話題になりますが、長友が所属するインテルのマッツァーリ監督が解任されました。

直接的な原因としては、インテルのレジェンド、バンディエラであるハビエル・サネッティをラストゲームでベンチスタートにした事でサポーターの怒りを買った事だと言われてますが、やはり総体的に見れば成績不振という事になるでしょう。

ファイナンシャル・フェアプレーと欧州経済の低迷によって、それまでインテルを私財で支えてきたモラッティ家がオーナーの座を手放し、サムエルやミリート、カンビアッソ、マイコンといった黄金期を作った選手を放出してしまった後では、どんな有能な監督が来ても立て直しが難しいのは事実でしょう。

ただ、マッツァーリに問題が無かったわけではありません。まず第一は、自慢の3-1-4-2システムを全く変えようとしなかった事。もともと3-1-4-2はアンカーの仕事が4-3-3よりもさらに難しく、好調のカンビアッソがいて何とかなっていた戦術だったのに、彼がいなくなってからも全く変更する気配すらありませんでした。そして相手の研究も進み、サイドを抑えられたら何も手を打てないという試合が多すぎました。

そこでマッツァーリは第二の間違いを犯しました。それまでせっかく長友で上手く行っていた左サイドにドリブラーのドゥドゥを起用し、個人技で戦術的な壁を打開しようとしたのです。ドゥドゥは確かに攻撃力については長友以上ですが、守備に戻らないので他の選手に負担がかかり、右サイドに回された長友はバランスを取るという内田のような仕事を要求され、度々守備で凡ミスをするなど不調に陥ってしまいました。サイド以外でも不可思議なローテーションが多く、なかなか試合ごとの調子が安定しない原因になっていました。

つまり、戦術という大黒柱が制度疲労で腐っているのに、外壁や梁やらで何とかごまかそうとしているわけで、これでは負のスパイラルになってしまうのも仕方ありません。その上、レジェンドをないがしろにして人心を失ったのでは解任されるのも時間の問題でした。決して悪い監督じゃないのですが、ナポリのような全体的に「若い」チームならともかく、歴史あるインテルというチームには向かなかったという事でしょう。

マッツァーリの後任には、そのインテル黄金期で3連覇を果たした監督であるロベルト・マンチーニが復帰。カリスマ性は高いですが、感情的になりやすく選手らとのイザコザが絶えず、戦術的には平凡と見られています。ある意味マッツァーリと対照的な指揮官になったわけですが、さてここから立て直しとなるとどうでしょうかねえ。いきなり復帰初戦が、長友と本田が対決するミラノダービーになってしまったわけですが、ここでの結果次第で未来が固まってしまうような気がするのは私だけでしょうか。