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「走るようになった事と引き換えに、天才から凡人になった?宇佐美」ドイツ・ブンデスリーガ第16節 デュッセルドルフ-ボルシア・ドルトムント

既にブンデスリーガは17節まで行われているんだけど、宇佐美のアシストが決勝点となって首位のドルトムントに対して金星を挙げた試合がどうしても見たくて、昨日はデュッセルドルフ対ドルトムントの試合を観戦。

デュッセルドルフは4-1-4-1で、宇佐美は左SHとして先発。対するドルトムントは、1トップがゲッツェ、2列目にラーセン、ロイス、プリシッチを並べた4-2-3-1のフォーメーション。

当然、ドルトムントが圧倒的にボールを支配する流れになるが、デュッセルドルフもブレイク中の快速マシン、ルケバキオを使ったカウンターを繰り出して来る。

まず前半3分、宇佐美のロングパスからルケバキオがカウンターからシュート。さらに10分、高い位置でボールを奪ったデュッセルドルフが左サイドにいた宇佐美にパス、そのまま持ち込み左足でシュートもサイドネット。16分にはドルトムントがロイスがゴールもプリシッチがシュートコースに入っていてオフサイドの判定。

先制したのはデュッセルドルフ。前半22分、カウンターから一発のパスでルケバキオが抜け出し、冷静にGKビュルキとの1対1を制してゴールに流し込む。

その後は圧倒的にドルトムントがボールを支配、宇佐美もゾーンの一角として下がってサイドをカバーする時間帯が続く。前半37分、シュテーガーが粘ったところからツィマーがクロス、ゴール前に飛び込んだ宇佐美が完全なフリーになるも、右足で合せたシュートはまさかのゴール左に外れてしまう。

後半に入ってもドルトムントが圧倒的にボールを支配するが、11分にスローインから宇佐美がセンターに流れてボールを受け、パスを出したツィマーがスーペルゴラッソをゴール左隅に決めてデュッセルドルフが2-0でリードする。

ドルトムントは後半15分にサンチョ、アルカセルと売出し中の2人を投入、ヴィツェルをアンカーに、ゲッツェをボランチに下げた布陣に変更。後半36分にサンチョのドリブルに飛び込んだ宇佐美が逆を取られ、ピシュチェクのクロスからアルカセルに決められ1点差、そして宇佐美は42分に交代。

守備を固めたデュッセルドルフに対して、ドルトムントは最後まで崩しきれず、試合は2-1で終了。今期は圧倒的な強さを見せるドルトムントに対して、デュッセルドルフが初めてリーグ戦で黒星を付けるジャイアント・キリングを達成した。

宇佐美のポジションはSHではあるが、守備時はゴールライン際まで下がってサイドのスペースを埋め、プリシッチやサンチョといった当代きってのドリブラーに対してはスライディングで食らいつくなど守備意識が見違えるように高く、攻撃では大きなサイドチェンジや長い目のバックパスでリスクヘッジと、戦術・戦略を理解したプレイが出来ていたように思う。

ただ、後半にあったサンチョのボールを奪ってもパスを繋いだだけで走らなかったシーンを見ても、カウンターへの意識はまだ物足りず、前半37分の完全な決定機を決められないなど、守備のために走るようにはなったけど、その分攻撃へのパワーが尽きてしまった感じ。もうちょっと、この守備のペースに慣れてくると化けるタイミングがやって来るのではないだろうか。果たして三度目の正直なるか?

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