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「内容はボコボコだったが、結果はしっかり新監督にアピールした吉田」イングランド・プレミアリーグ第17節 サウサンプトン-アーセナル

成績不振で前任のヒューズ監督を解任、昨シーズンはライプツィヒで指揮を取っていたハッセンヒュッテル監督が就任してから2試合目のサウサンプトンとアーセナルの試合。両チームともに3-4-3のフォーメーション、吉田は3バックのセンターで先発。DFに怪我人が続出しているアーセナルは、3バックの左にジャカが入る苦しい陣容。

前半4分に、吉田が相手にボールを渡してしまうミスパスをいきなりやらかす。5分には吉田がオーバメヤンにスピードで振り切られてシュートを打たれるがGKマッカーシーがセーブ。7分にはオーバメヤンのポストプレイを許してムヒタリアンに抜け出されるも、何とか味方がシュートに足を当てて防ぐなど、守備の不安定さを露呈するサウサンプトン。

序盤は攻守が噛み合っていなかったものの、ようやくサウサンプトンのアーセナル陣内に入ってのゲーゲンプレスがハマり始めた前半20分、左に張ったターゲットに展開、アーリークロスをイングスがピンポイントで合わせてサウサンプトンが先制する。

これで一息つきたいサウサンプトンはリトリート守備に切り替えたが、あっという間にアーセナルにボールを支配されると、前半28分にモンレアルが左サイドを抜け出し、折返しをムヒタリアンが頭でコースに流し込み同点、その直後にもクロスにオーバメヤンが合わせてシュートと一方的に攻め立てられてしまう。

同点にされてまたハイラインが復活したサウサンプトンは、前半44分に今度は右サイドからレドモンドの浮いたクロスを絶妙なコースにヘディングで飛ばし、この試合2点目となるゴールを決めて再びサウサンプトンがリードする。

しかし後半が始まってすぐ、縦パスを受けたムヒタリアンに対して吉田が前に出て当たりに行ったが、それをあざ笑うようなワンタッチパスを出されてオーバメヤンが抜け出し、決定的なシュートを放つがこれもマッカーシーが体でセーブする。

後半から4バックに変更したアーセナルに対し、サウサンプトンは前半のようにサイドを上手く使えなくなり、後半8分に自陣でボールをキープしようとしたロメウからボールを奪うと、ムヒタリアンのシュートがヴェスターゴーアの足に当たってコースが変わりまたも同点。

その後は膠着状態に陥るが、29分にCKから吉田がドンピシャヘッド、それをアーセナルGKレノが弾いたボールをロングが押し込んでゴールと思われたがオフサイド。しかし40分に吉田のパスカットからロングがクロス、レノの飛び出しよりも一瞬先に飛び込んだオースティンが勝ち越しゴール。

アーセナルは徹底的にボールを保持しながらも何故かパワープレイに走らず、サウサンプトンがきっちり守りきって試合終了。第3節以来無敗を続けていたアーセナルに対し、今期はリーグ戦でまだ1勝しか挙げられていなかったサウサンプトンが勝利するアップセットとなった。

吉田彼個人としては、オーバメヤンにボコボコにされて何とかGKマッカーシーに助けられたという印象は強かったが、とにかく勝てば官軍である(笑)。ハッセンヒュッテル監督のハイプレス戦術にとって、ラインを高い位置で保てる吉田の存在は必要なはずで、その意味でも大きな勝利だったのではないだろうか。

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