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「何と長谷部に変貌しつつある吉田、しかしそれだけではプレミアは通用しない」イングランド・プレミアリーグ第14節 サウサンプトン-マンチェスター・ユナイテッド

ここまで13試合を経過してわずか1勝と低迷しているサウサンプトンと、チャンピオンズリーグでは何とかグループリーグを突破したものの、プレミアリーグでは7位と来期のチャンピオンズリーグ出場権が怪しくなっているマンUとの試合。

サウサンプトンは3-1-4-2で吉田は3CBのセンターで先発。対するマンUも3-1-4-2の同じフォーメーションで、2トップがルカクとラッシュフォード、インサイドハーフがポグバ、アンカーがアフロを切ったフェライニという並び。

試合はホームのサウサンプトンがやや優勢な流れで始まるが、サウサンプトンはいきなりGKがPA内で空振りしてマンUに繋がれ、ヒールパスを慌てて吉田がクリアしたりと、互いにミスが多い展開。

すると前半13分、右サイドでパスを受けたレドモンドがスルスルとドリブルで入り込み、マンUの選手が引き付けられたところでフリーになったアームストロングにパス、シュートをきっちり流し込んでサウサンプトンが先制点をゲットする。

さらにサウサンプトンは前半19分、ゴール前でレミナがラッシュフォードに倒され、FKをセドリックが直接ニアへ叩き込んであっという間に2-0となる。

しかしマンUも、34分にポグバからラッシュフォードにスルーパス、吉田がカバーに入ったがラッシュフォードに体で弾かれ、ラストパスをルカクに押し込まれて1点を返す。さらに38分、ラッシュフォードが右サイドを抜け出し、吉田がマークに入ったが足元をクロスで抜かれ、エレーラに押し込まれて同点。

後半も試合は一進一退。サウサンプトンは比較的中盤でボールを回せるんだけど、アタッキングサードからの攻撃にコンビネーションが無く、個人のアイデアやドリブル頼みで、サイドまでボールは運べるんだけど中を固めるマンUの守備を崩し切る気配が無い。

マンUも、ボールを保持しても前線に動きが無く、トップのルカクのところでボールが収まらず、結局はポグバを経由したカウンターぐらいしか得点の匂いを感じさせない。

終盤はむしろサウサンプトンのほうがセカンドボールを拾うようになり、マンUもマルシャルやリンガードを投入するが戦況は変えられず、残り5分頃になってようやくマンUがサウサンプトンを押し込む展開になるが最後までスコアは動かず、結局2-2のドローで終了、サウサンプトンはせっかく2点をリードしながらもまた勝ち点3を獲得出来なかった。

吉田は、まるで長谷部が乗り移ったかのように、細かくラインをコントロールし、相手の前でボールをカットしてシンプルにボールを繋げるプレイでサウサンプトンのリズムを作っていて、試合をトータルで見れば良い内容だったと言えるのだが、いかんせんラッシュフォードに2度やられて失点に絡んだのは痛恨である。

やはりブンデスと違ってプレミアは個の能力が強烈なので、長谷部のプレイを真似しているだけでは通用しない。吉田はW杯以来、どうもデュエルの部分で弱さが見られるようになってしまっているので、まずはそこを向上させて欲しいところである。

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