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「小粒、谷間世代と呼ばれた選手達から、森山監督が見出した世界的な資質」AFC U-16選手権 決勝 U-16日本-U-16タジキスタン

昨日は、ありがたくもNHKが録画放送してくれた、マレーシアで行われたAFC U-16選手権決勝、日本対タジキスタン試合を観戦。

森山監督率いる日本はお馴染みの4-4-2、決勝トーナメントからの2戦をどちらもPK戦で勝ち抜けて来たタジキスタンは、4-4-1-1のフォーメーションでスタート。

雨の中、デコボコのピッチでの試合ということで、両チームともリスクオフで早めに前線へボールを送り込む展開で始まり、日本がややボールポゼッションで上回るものの、危険なパスミスがしばしばあって19分にはカットインからPAに侵入され、ソイロフにシュートを打たれるが幸にもバーの上。

日本も、前半23分に遠山がスルッとドリブルで抜け出しシュートも相手GKに防がれる決定機を作ったが、その直後に中盤での競り合いからボールを奪われ、右へ抜け出したザイロフのシュートは何とか野澤が手に当ててゴールラインを割り、CKからフリーで打たれたシュートは野澤がセーブと、日本は何度も危ないシーンを作られてしまう。

前半30分ぐらいからようやく日本のパスワークが安定、タジキスタン陣内でボールを回す時間帯が続くが、42分の西川のシュートなど、ピッチの悪さも相まってフィニッシュの精度に欠き、両チームとも無得点のままで前半を終了する。

後半も序盤はタジキスタンにチャンスを作られる場面はあったが、その後は日本が試合をコントロール、13分には中野桂太から中野瑠馬への浮き球パスが通りネットを揺らすが、遠山がボールに関与したという判定でオフサイド。

しかし後半18分、また中野桂太のシュートが相手に当たって中野瑠馬に渡り、フェイントでマークを振り切ってからのクロスに、エースの西川が左足ボレーで合わせて日本がとうとう先制点をゲットする。

タジキスタンは当然反撃・・・と思いきや、ハイペースの疲れがあるのかその後も日本が終始ボールを支配、数多くのチャンスは作ったがスコアは動かず、結局1-0で試合終了。日本は小野、柿谷世代に続いてU-16アジア選手権3回目の優勝を飾った。

かつてのイラクや北朝鮮のように、どう見てもU-25ぐらいのオッサンだろという顔はタジキスタンには居なかったので、今までのようにフィジカルで相手にならない試合というわけじゃなかったにせよ、例年以上の谷間世代と呼ばれ、柿谷や久保のような目を引くタレントが居ない中、アジア制覇を果たした意義は大きく、森山監督の手腕には敬服するしか無い。

それでも小粒でありながら、1対1の場面でもボールをしっかりキープして前に運べていたし、各選手の基礎技術の高さは見て取れた。特に8番の成岡はどんな体勢でボールを受けても足元に収め、難しいコースを選んでチャレンジングなパスを出していて、身長が低いのは残念だけど将来的に面白いタレントだなと思った。GKも山田、野澤と190cm台がいて、十分A代表を狙える選手がいるので、これからが楽しみである。

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