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「GKが3バックのセンター、HSVの大胆戦術に伊藤達也は付いて行けるのか?」ドイツ・ブンデスリーガ2部 第3節 ハンブルガーSV-アルミニア・ビーレフェルト

昨日は精神的に相当厳しい用事があり、そのプレッシャーのせいでアジア大会UAE戦の事を完全に忘れていて録画も出来ず。ならば乾の試合でも見ようかと思ったのだけど、疲労困憊の状態でDAZNのクルクル攻撃を食らうと辛いので、スカパーで録画していたHSVの試合を観戦。

初戦は思わぬ敗戦を喫してしまったHSVだったが、2試合目のザントハウゼンに勝利して立て直した状態での第3節。HSVのフォーメーションは4-1-4-1で酒井高徳は右SB、伊藤達也は左SHで先発、ビーレフェルトは4-4-の形2。

HSVはマイボールにしたらとにかく縦パスを入れる意識が徹底していて、ミスになる事も多いが戦術的なポリシーは一貫している。そしてビルドアップは非常にモダンで、SBが高い位置に上がってGKがCBの間に入り、2トップのプレスを3人で数的優位を作ってボールを回している。しかしビーレフェルトも、HSVの前線5人に対しては徹底したマンマークで攻撃を封じ込める。

伊藤達也も相手SBシュッツのマークを受けている事を考え、後ろに下がって攻撃を組み立て、同じサイドのSBドウグラス・サントスのオーバーラップにパスを繋げる狙いは見えるのだが、そこから先がなかなか繋がって行かない。

しかし前半8分に、クロスをビーレフェルトのGKがキャッチミスしたボールをホルトビーが押し込んでHSVが先制する。が、その後はマンマークを徹底するビーレフェルトの動きがさらに早くなり、HSVはまともに攻撃が組み立てられなくなる。前半42分には、CBファンドロンヘンのバックパスミスを拾われてGKと1対1になるシュートもポラースベックが前に出て落ち着いたセーブ、何とか難を逃れて前半を終了する。

前半は相手のマークに苦しんだ伊藤達也は後半からヤニチッチと交代、デュエルの勝敗を重視する作戦に。するとようかう後半10分過ぎから、ビーレフェルトのプレスのスピードが遅くなってHSVがボールを持てるようになり、前半と変わらず高い位置を取る酒井も攻撃の組み立てに絡む回数が多くなる。

HSVは、後半16分にハントのクロスからナライがフリーでヘッドも枠外。ビーレフェルトも22分に左サイドを崩してカットインからフリーになるも上手くタイミングが合わず。

そして試合が動いたのは後半34分、酒井が攻撃参加したスペースを使って相手がカウンターを仕掛けたところからボールを奪い返し。スルーパスに飛び出したハントの折返しを拾ったラゾッガが決めてHSVが2点目。その直後に酒井は交代。

その後はビーレフェルトがHSVを圧倒的に攻め立て、後半39分に自陣でのミスパスから決定機を与えるもポラースベックがファインセーブ。すると41分にモリッツのヒールパスからラゾッガが前を向いたところで倒されPK、これを自身が決めてラゾッガはドッペルパック、そして試合は3-0で終了した。

昨シーズンの終盤から指揮を取ったティッツ監督だったが、今シーズンはさらに先鋭的な戦術を採用していて、HSVは戦術好きにとっては試合を見るのが楽しいチームだと思うが、酒井高徳はともかく攻守の切り替えと対マンマークのスキルが弱い伊藤達也にとっては、なかなか付いて行くのが大変なシーズンになりそうである。

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