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「やけ酒(?)で腑抜けのイングランドに、容赦なく襲いかかるベルギーのカウンター」ロシア・ワールドカップ 3位決定戦 ベルギー-イングランド

なんか試合間隔が空いてしまうとワールドカップが終わったような気持ちになってしまうけど、いよいよ残りは2試合。まずはベルギーとイングランドの3位決定戦。

ベルギーは準決勝からムニエが復帰して右WBに、シャドリが左WB、デ・ブルイネが3トップの右に入ってボランチはヴィツェルとティーレマンスが入った3-4-3。イングランドは右WBにローズ、中盤の3人がデルフ、ダイアー、ロフタスチークと大幅に入れ替えた3-1-4-2。

試合はいきなり動く。前半4分にピッチの真ん中でボールを受けたルカクのポストプレイからシャドリのオーバーラップにスルーパスを通し、右サイドから中へ飛び込んだムニエが合わせてベルギーが先制点をゲットする。

その後も試合のペースを握るのはベルギー。しっかり自陣で5-4のゾーンを引いた守備にイングランドはボールの出しどころに困ってミスを連発、アザールとデ・ブルイネを中心に危険なカウンターを繰り出し、11分にはデ・ブルイネが右サイドからシュートを放ったがこれはイングランドGKピックフォードが何とか弾く。

ベルギーにボールを持たされた状態になって攻めあぐねるイングランドも、16分には得意のCKからマグワイアがヘディングもGK正面、23分にはロングボールに飛び出したスターリングの落としからケインがシュートも枠外と、徐々にゴールへ迫る気配を見せ始める。

イングランドはルカクに明確なマークを付けないが、かと言ってラインを積極的に上げてオフサイドを取りに行くわけでもなく対応が中途半端。しかしベルギーも怪我でシャドリを失い、フェルメーレンが3バックの左に入ってフェルトンゲンが左WBに移る。

その後も、ベルギーはちっとも減らないイングランドのミスから何度もカウンターからチャンスを作るものの、イングランドはPAの幅に5人を並べる守備で中央を固め、何とか水際で跳ね返す展開で持ちこたえ、前半を終了する。

後半からイングランドはラッシュフォードとリンガードを投入するも全く流れは変わらず、早速10分にベルギーはカウンターからデ・ブルイネがムニエに展開、そして再びボールを受けたデ・ブルイネの絶妙なスルーパスからど真ん中をルカクが抜け出すも、わずかにトラップが流れてシュートまで行けず。これを見てか、ルカクはメルテンスと交代。

イングランドもようやく後半20分ごろから反撃、トリッピアやロフタスチークがクロスを上げる機会を得るが中とタイミングが合わず、ダイアーのミドルもGK正面。そして24分、右サイドをスルッと抜け出したダイアーがクルトワと1対1になり、上手くシュートを浮かせたがベルギーのCBアルデルヴァイレルトがライン上でギリギリクリア、イングランドは最大の決定機をものに出来ず。

DFラインが上げられなくて苦しい流れになっていたベルギーだったが、カウンターの鋭さは一向に鈍らず、後半36分に中央でパスを受けたデ・ブルイネがドリブルからアザールにスルーパス、アザールはジョーンズの前に入ってニアへシュート、これはさしものピックフォードも為す術なし。

まあ戦術や選手がどうこうというよりも、明らかにモチベーションが両チームで異なっていたのかなと。イングランド的にはおそらく準決勝で気持ちは切れていたんだろうね。ならばとカンフル剤として中盤にサブ選手を起用して奮起に期待したが、ルカクやデ・ブルイネに対するマークが甘い上に攻撃も機能せず、プランは完全な裏目に出てしまった。

逆にベルギーは今までの最高成績である4位を上回る目標があった事が大きかった。アザールやデ・ブルイネだけでもカウンターでは脅威なのに、そこにムニエがいると威力倍増なのを見ても、フランス戦での欠場は痛かったなと思うが、それもまあ運命なのだろう。

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