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「勝負強いはずのバイエルンを自滅させたレアル、果たして”勝負弱い”クロップのリバプールにはどうか?」UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 第2レグ レアル・マドリー-バイエルン

ホームでの第1戦を、バイエルンが自らのミスと決定力不足で1-2と落として迎えた、サンチャゴ・ベルナベウでの第2戦。

レアルはクリロナとベンゼマの2トップに、2列目がクロース、コヴァチッチ、モドリッチ、アセンシオを並べた4-4-2。バイエルンはレヴァンドフスキの1トップに、2列目がリベリ、ハメス・ロドリゲス、トリッソ、ミュラーが並び、アンカーにはハビ・マルティネスじゃなくてチアゴ・アルカンタラ、左SBにはアラバが復帰した4-1-4-1。

試合は1点ビハインドのバイエルンが攻勢に出て、リベリとアラバのコンビでルーカス・バスケスのサイドを切り崩しにかかる。と思ったらいきなり3分、リベリからレヴァンドフスキを経由して右に展開、クロスにトリッソが競ってこぼれたボールをキミッヒが蹴り込みバイエルンが先制する。

そこからバイエルンは自陣に引いてカウンター狙いに切り替えるが、11分にレアルはパスを何本も繋いだ後にマルセロへサイドチェンジ、ベンゼマがアラバの視界から消える動きでフリーになると、ファーからヘディングで押し込みあっさりレアルが同点に追いつく。

その後はレアルも落ち着き、バイエルンは優位に立っている左サイドを起点に攻め込み、レアルもカウンターからチャンスを伺う展開に。前半33分にスルーパスにレヴァンドフスキが抜け出すもレアルGKナバスに阻まれ、こぼれ球もハメス・ロドリゲスが押し込めない。そしてレアルもクリロナがカットインからシュートもGKウルライヒにセーブされ、1-1のままで前半を終了する。

ハーフタイムを終えて、緊張感が漂う中で勝負の後半がスタート、と思った次の瞬間、思わぬ形で試合が動く。

後半3分に、レアルの選手に囲まれたトリッソがゴールに向かってバックパス、これを何故かGKウルライヒが手で抑えに行ってしまい、間接FKを取られると一瞬思い出して迷ったのかボールに触る寸前に手を引っ込めてしまいボールを後逸、ベンゼマが先に触って棚ぼたの2ゴール目。

さらにレアルは、後半9分にもマルセロのクロスからクリロナが完全にフリーでボレーを放ったものの、まさかの枠外で勝負を決める3点目ならず。するとバイエルンは18分に、右サイドをオーバーラップしたジューレからのクロスをハメス・ロドリゲスがシュート、これはGKナバスに止められたものの、こぼれ球を自ら押し込み同点。レンタル元が相手だけに全く喜ばないハメス・ロドリゲス。

これでバイエルンがあと1点取ればアグリゲートスコアで逆転となるため、レアルも前からプレスをかけるようになって試合は一気に白熱。バイエルンは徹底的にサイドから攻め立て、アーリークロスのこぼれ球から放ったトリッソのシュートはナバスが見事な反応でセーブ、29分のハメスのシュートはジャストミートせず。

終盤はどちらも疲れが見え、レアルの選手はファールをもらいに行って倒れるシーンが増える。バイエルンはパワープレイに持ち込み、ロスタイムにも何度かチャンスは作ったがナバスの体を張ったプレイに防がれ最後まで得点できず、試合は結局2-2のドロー、トータル4-3でレアルが決勝進出を決めた。

まさに第1戦のカーボンコピーというか、バイエルンが内容的にはレアルを上回っていながらも、ウルライヒの痛恨のミスに加え、レヴァンドフスキとミュラーという得点源の不調で落としてしまうという、何とももったいない2試合になってしまった。

これで決勝はレアルとリバプールというカードになったが、サッカーの相性や怪我人の状況、何よりドルトムント時代は散々ゲーゲンプレス戦術が勝負弱いとされて来たクロップ監督が率いている状況から見てレアル有利なのは確かだが、是非とも下馬評をひっくり返すサプライズを見たいものである。

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