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「ベアナックルでの殴り合いが期待された”風間ダービー”は、意外な結果で先輩が勝利」J1第4節 名古屋グランパス-川崎フロンターレ

今週のJ1で1つ試合を見るとするならば、やはりこのカードを外すわけにはいかんでしょう(笑)。そう、風間サッカーの先輩である川崎フロンターレと、現監督を勤めている名古屋グランパスの試合。

フォーメーション的には、名古屋が4-3-3、川崎が4-2-3-1で、現在の戦術トレンドで言えば中盤3人のマッチアップで潰し合いと考えるところだが、この両者に限ってはあり得ないと思っていたら、意外と両チームともに守備はゾーンを作る手堅い展開。まあ、互いにショートパスを細かく繋いで攻撃するので、マンマークをしていたら後手に回るだけという判断なのかもしれない。

まずは前半8分に、名古屋はジョー、川崎は小林裕が一発のパスからDFライン裏へ飛び出してジャブの応酬を繰り出すが、やはりチーム全体の判断力、プレイ精度は川崎が上回っており、DFとボランチがミス無くダイレクトでパスを回しながらサイドへ展開、オフサイドにはなったが前半25分に、ショートコーナーから小林がゴールを揺らす場面を作るなど試合の主導権を握る。

名古屋はDFライン付近ではパスを回せても、そこからなかなか前へとボールを運ぶ事が出来ず、どうしても一発のロングパスから狙わざるを得ないのだが、前半35分にバイタルでボールを持ったシャビエルからジョーのシュート、41分にはシャビエルがドリブル突破からシュートと、わずかに枠を外れたものの、強力助っ人外人の力でチャンスを作り出す。

前半は川崎が押し気味で試合を折り返したが、後半になると名古屋が逆襲、青木、和泉、秋山の左サイドコンビがどんどんと前線に顔を出して勢いを見せるが、川崎も後半8分に名古屋ゴール前で波状攻撃を見せる激しい展開。

ここで先に動いたのが川崎で、後半20分に大久保を家長に代えて投入すると、そのわずか1分後にFKからオフサイドラインギリギリで飛び込んだ大久保が、まさにファーストタッチでのゴールを決めて川崎が大きな先制点をゲットする。

川崎は大久保が入った事によりフォーメーションを4-4-2へと変更したのだが、これで小林と大久保が交互に前線へと動いて高い位置でキープが出来るようになったのに対し、名古屋は疲れの見えるジョーに代わって佐藤寿人を入れるも、彼の飛び出しと周りのタイミングが合わず、名古屋の勢いがどんどん落ちてしまう。

後半28分にカウンターからエウシーニョのシュートはバーの上、34分には小林がフリーで抜け出し、クロスを阿部が中で合わせるもGKランゲラクがファインセーブと、名古屋は何とか紙一重で耐え忍ぶ。

そしてロスタイム4分、ランゲラクが上がったCKの場面から櫛引がヘッド、そのこぼれ球を佐藤寿人が押し込むが谷口がライン上でギリギリのクリア、結局ゴールは認められず川崎フロンターレが1-0で逃げ切り、風間サッカー先輩の意地を見せた格好になった。

名古屋はユース出身の若手を含んでいた事を考えると良く健闘したと言えるが、交代選手のクォリティで川崎に差を付けられた格好になってしまった。シャビエルとジョーが元気なうちはどこともしっかり戦えるだろうが、W杯後に連戦が続くスケジュールでどれだけ辛抱出来るかが鍵になって来そうだ。

 

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