サイトアイコン 旧閑ガゼッタ

「せっかく乾がカルバハルを抑えていたのに、マルセロ番に回ったとたんに悲劇が」スペイン・リーガエスパニョーラ第28節 エイバル-レアル・マドリー

あまり贔屓チームの負け試合は見たくない方なんだけど、やはりレアルと最小失点差であれば見ようかという気になってしまうのが人情で、あまり期待をせずに見始めたんだけど、ぶっちゃけ惜しいというよりは非常にもったいない試合だったかなと。

レアルはPSGとのチャンピオンズリーグをこなした後で、全体的にお疲れモード。メンバーには怪我明けのクロースとモドリッチ、まだチームにいたのかと思ってしまうベイルと、いかにもリハビリを兼ねたラインナップで、しかもフォーメーションは中盤ダイアモンドの4-4-2だったのでSBの前にスペースがあり、序盤からエイバルがサイドで数的優位を作って圧倒した。

試合開始わずか1分に、右からのクロスに乾が合わせるもダフってしまい、4分には乾が左から、直後には右からクロスを出すも中央のキケ・ガルシアがどちらも上手くヒットできずと、左は乾のドリブル、右はSBカパのオーバーラップが威力を発揮して、序盤のわずか5分間でエイバルは3つのチャンスを作り出す。

が、そこからレアルもすぐに修正、カルバハルは早めに乾をマークして封じ込め、イスコは中盤に下がってスペースを埋め、ベイルもSHのような位置を取ってサイドに蓋をした事でようやくレアルの守備は安定感を取り戻し、試合はエイバルが押し気味ながらも膠着状態に。

すると前半34分、エイバルのCBアルビージャの縦パスが相手に引っかかり、それを見て抜け目なく裏を取ったクリスティアーノ・ロナウドの抜け出しにモドリッチのミドルパスがピタリと合い、クリロナは胸トラップから落ち着いて右足を振り抜きレアルがワンチャンスで先制点をゲットする。

エイバルも36分には右からのクロスに乾がヘディングも体が伸びて威力無く、41分にはサイドチェンジを受けて乾が縦にドリブル、カルバハルがマークに来たが一歩速くクロスを出すも、またキケ・ガルシアがボールを合わせられずにアシストをフイにする。が、それでも後半5分にラミスがセルヒオ・ラモスのマークを振り切り、後ろへ後退しながらのヘディングを決めてエイバルがやっと同点に追いつく。

その後はどちらも追加点を狙って攻め合う展開になり、エイバルはGKドミトロヴィッチが何度かあった決定機をファインセーブで防ぎ、後半30分には 味方の折り返しにフリーで乾が走り込んだがバウンドが合わず、ヘディングが浮いてしまってどちらにもスコアは動かず。

ここでエイバルのメンディリバル監督は、明らかに疲れが見えて対面のマルセロにやられまくっていたペドロ・レオンを左の乾とポジションチェンジしたのだが、その途端にペドロ・レオンのミスからカルバハルにサイドを突破され、ペドロ・レオンがマークに戻りきれないままクロスを上げられ、フリーで飛び込んだクリロナがズドン、そして直後に乾も交代してそのまま試合終了。

乾は3本あったシュートこそ決められなかったが、安定したトラップとドリブルはレアル相手でも全く見劣りせず、守備でも献身的に戻ってタックルっも成功させ、攻守においてカルバハルを凌駕していただけに、味方のミスと配置転換に足を引っ張られたのがもったいなかった。

メンディリバル監督の去就が不透明で、乾自身はどうやらベティスへの移籍を決めたようだが、得点力以外ならスペインのどこのチームでもやって行ける実力は証明出来ているので心配はしていない。乾の代わりに伊東純也とか奥川雅也とかを取ってくれないかなあ・・・

モバイルバージョンを終了