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「安定志向の4バックを取ったはずが、まさかの裏目に出てしまった風間グランパス」J2第17節 名古屋グランパス-ツエーゲン金沢

今朝はチャンピオンズリーグの決勝が行われたが、今日は朝から出かける用事があるのでさすがにリアルタイムで見るわけにはいかず、昨晩に見たJ2名古屋対金沢の試合について。

J2のカードの中からこの試合を選んだのは、単純に風間監督がJ2でどんなチームを作っているのか見たかったからなのだが、まずフォーメーションが4-4-2だったのに驚いてしまった。

風間監督はシーズン前から3バックを試していたようだが、そもそも攻撃的な3バックはポゼッションサッカーを前提とした戦術であり、それが出来ないと5バック化してカウンターサッカーにせざるを得ないフォーメーションである。

特にJ2の場合は、J1に比べて4バックで堅くゾーンを作ってスピーディーに攻めるカウンター志向のチームが多く、3バックのポゼッションサッカーの完成度が低いとポジションのミスマッチ、不安定さを突かれて簡単にやられてしまう可能性が高くなる。

そこで、風間監督は4バックにする事で攻守のバランスを安定させ、4-4-2同士でマッチアップの関係をはっきりさせ、個人が1対1で勝つことでポゼッションを優位に進めるという狙いがあるのだろう。

それは前半2分に左SB青木のインナーラップからのシュートにまず表れていたし、24分にシモビッチが櫛引とのパス交換から折り返しをキッチリ決めた先制ゴールも、風間監督の狙い通りの形だったはずだ。

しかし名古屋の誤算は、1対1で勝つはずの個人があまりにも致命的なミスを犯してしまった事にある。

まず前半のロスタイムに、名古屋GK楢崎がバックパスの処理に迷ったところを佐藤に猛然と詰められ、キックが佐藤の体に当たってゴールに吸い込まれると、後半16分に酒井がDFライン裏へのボールを安易にGKへ戻そうとしたボールを杉浦にさらわれ、最後は金子が押し込んで金沢が逆転する。

後半は金沢に押されていた名古屋も、後半24分にセカンドボール拾って金沢のゴール前でパスを繋ぎ、佐藤から杉本へと渡ってドリブルからシュートを決めて同点に追いついてからはペースを取り戻したが、42分にロングボールから佐藤に抜け出され、酒井がスライディングするもあっさり交わされ、これが決勝点となって金沢が3-2で逆転勝利を飾った。

3連勝でJ2首位に立っていた名古屋は、19位の金沢に敗れてリーグ3位に転落。1対1で勝つことが前提のサッカーで、これだけミスを犯したら負けるのは当然、つーか守備練習しない監督だから、ゴール前まで攻められた時点で後はお察しなんだけどね(笑)。さて風間監督はこの痛すぎる敗戦からどう立て直すのだろうか?

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