旧閑ガゼッタ

「リバプールを4試合でゼロ点に抑え込んだ、吉田を中心としたサウサンプトンの鉄壁」イングランド・プレミアリーグ第36節 リバプール-サウサンプトン

今期は同じカードで3回対戦し、リーグ戦は0-0のドロー、リーグカップでは共に1-0でサウサンプトンが勝利と、サウサンプトンはリバプールに対してまだ1点も与えていないのだが、その結果をまたもやトレースするような試合になってしまった。

サウサンプトンのフォーメーションは、中盤の5人がフラットで並んで4人のDFのラインとコンパクトなゾーンを作り、1トップにガッビアディーニだけを残した4-5-1で、4-3-3のリバプールがサイドに2人上げて来ると、サウサンプトンのSHも下がって5-4-1、時には6-3-1になる選手防衛体制。

リバプールはDFラインに全くプレッシャーはかかっていないが、縦パスをカットされてのカウンターを恐れてかサイドにゆっくりボールを回すだけで、結局最後はサウサンプトンが9人で待ち構えた中にクロスを上げては跳ね返されるばかり。しかしサウサンプトンもボールを奪ってからキープが出来ず、リバプールのゲーゲンプレスの前にあっさり回収されてすぐ守備のターンへと戻る展開。

前半14分に、ロメウが自陣でボールを奪われるがフィルミーノのシュートは吉田が素早くシュートコースに入って体で防ぐなど、守備ばかりの厳しい状況の中でも、吉田を中心にしっかりラインを統率してポジションを修正し、粘り強くかつ落ち着いた対応を見せるサウサンプトンの守備陣。前半25分ごろから、少しサイドでオーバーラップを仕掛けられる時間帯が出て来てほっと一息。

サウサンプトンがシュートゼロ、リバプールもシュート5本のうちPA外が4本と、互いに決定的な場面が皆無な重苦しい前半だったが、後半からはクロップ監督がリバプールの攻撃を修正し、にわかに戦況が動き始める。

それまでのゆっくりしたパス回しから、ボールを奪うとシンプルにDFラインの裏へとボールを送るようになり、サウサンプトンが引いた状態でもまず縦パスをオリジやフィルミーノに当て、そのままミドルシュートを打ったり、相手のマークを引き寄せて出来たサイドのスペースに展開して使うなど、何とかサウサンプトンのゾーンを偏らせて崩そうという意図が見える。

すると後半18分、リバプールのアーリークロスに対するPA内の競り合いで、ボールがスティーブンスの手に当たったと判定されてPKが与えられるが、ミルナーの左に蹴ったキックをサウサンプトンGKフォスターが完璧にコース読んで防ぎ、リバプールが最大の得点チャンスをフイにしてしまう。

その後は両チームともにスペースが生まれて徐々にオープンな攻め合いの展開になり、25分にはCKから吉田ヘッドもきっちり当たらず、その直後のCKもこぼれ球を吉田が押し込めず。30分には絶好のカウンターもスピードダウンで結局単純なクロスで終わるなど、サウサンプトンもなかなかチャンスを物にできない。

後半32分には途中出場のスタリッジが中を割ってPAへ入り込みシュートを打つがGK正面、ロスタイムにはクロスに対してグルイッチがフリーで飛び込み、吉田が気づいて競るも間に合わず、決定的なヘディングを打たれてしまうがこれもフォースターがパンチングで防ぎ、やっぱりリバプールも最後まで決定機を得点に繋げられず、結局試合は0-0のスコアレスドローで終了、サウサンプトンはリバプールに1点も与えずシーズンを終える事になった。

サウサンプトンはアウェイで勝ち点1を奪ったとは言え、攻撃陣の得点力不足は深刻。せっかくのカウンターの場面でも、個人の溜めやアイデアが無く、1人でも詰められたら苦し紛れのパスを出すしか能がない。こういうチームにこそ、清武や柴崎のような選手が必要なのにと思ってしまう。吉田も苦労が多いだろうが、何とかサウサンプトンにはトップ10に残って終わってほしいね。