旧閑ガゼッタ

「相変わらず不安定なドルトムントだが、香川の生きる道は見えたかなと」ドイツ・ブンデスリーガ第17節 ブレーメン-ボルシア・ドルトムント

ビュルキやベンダーは怪我、オーバメヤンはアフリカ・ネーションズカップで欠場と、相変わらず台所事情が厳しいドルトムントが、ブレーメンのアウェイに乗り込んでのウインターブレイク明け初戦。

ドルトムントのフォーメーションは4-3-3で、前線は1トップがシュールレ、ウイングがロイスとプリシッチ、中盤は香川、ヴァイグル、カストロ、DFラインがシュメルツァー、ギンター、ソクラティス、ピシュチェクというメンバー。対するブレーメンは3-1-4-2の5バックの形にして来た。

試合の序盤はドルトムントペース。ドルトムントは前半戦に比べてもラインの位置が高く、互いにプレスの掛け合いになったが前半の5分に、ブレーメンのニャブリのバックパスを狙って飛び出したシュールレが落ち着いてGKを交わし、シュートを流し込んでドルトムントが幸先よく得点する。

その後もドルトムントは立て続けにチャンスを迎えるが決めきれないでいると、18分に香川のバックパスミスから持ち込まれて右でフリーになったバルテルスが決定的なシュートを放つも何とかGKヴァイデンフェラーがセーブ。この頃から、ヴァイグル、香川、カストロの中盤に対してブレーメンがきっちりマークを付けるようになり、ドルトムントのビルドアップが上手く行かず、相手にミスを拾われて危ないシーンが多くなる。

ドルトムントは38分にプリシッチのドリブルからのこぼれ球を香川が押し込もうとするがボールはヒットせず、嫌なムードが漂い始めた39分に、一発のロングパスから抜け出したシュールレに対して、ブレーメンGKドロブニーがPAを飛び出して蹴りを入れてしまい一発レッド。これでドルトムントは試合が楽になるかと思われた。

しかし10人になってもプレスの勢いが落ちないブレーメンの前にドルトムントは一向に落ち着けず、前半終了間際にクロスバーに当たって真下に落ちる強烈なミドルを浴びたと思ったら、後半14分にスローインからクルーゼが頭で流し、バルテルスがスルスルとドリブルで抜けて同点ゴールを決めてしまう。

これで少し目が覚めたのか、ドルトムントはそこからようやく選手の流動性が高まって香川もいろいろな場所に顔を出してプレイに絡む回数が増え、2~3度決定的なパスを通すなど得点は決まらないが流れは完全にドルトムントのペース。すると後半26分にCKからのこぼれ球を交代で入ったゲレイロがシュート、そのボールは相手に当たって跳ね上がり、オフサイドラインを抜け出したピシュチェクがこれを上手く流し込み、やっとこさドルトムントが相手を突き放す。

これでドルトムントは落ち着くかと思ったら、デンベレらの交代選手のアピール合戦になってしまって前掛かりの状態から危険なロストを連発、やっぱり守備がバタバタして試合を締める感じには程遠かったが、何とか最後まで守り切って試合終了。相手が前半のうちに10人になったとは思えない、どちらが上位か分からない試合だったが、ひとまずドルトムントは後半戦の初戦を勝利でスタートする事が出来た。

フンメルスがバイエルンに移籍して以降、ドルトムントはずっとビルドアップが安定せず、さらにはゲームメイクを担っているヴァイグルが狙われてピンチを作るパターンが続いており、この試合もその欠点が無くなったわけでは無かったが、後半に香川がDFラインまで顔を出してビルドアップに触れ、そこから前のスペースへ動いてパスを引き出す戦い方は、相手のスペースが出来たおかげもあるが、ドルトムントの今後に1つの道筋を示すものになってのではないかと思っている。

香川も得点感覚はまだ戻ってないが、チャンスメイクについてはチームの中でも飛び抜けた力があるのは見せられたと思うので、そういう点をトゥヘルが評価して起用を続けてもらえば、もっと安定した結果が出せるようになるのではないかと思っている。