サイトアイコン 旧閑ガゼッタ

「どうやら浅野は原口と同じ道を歩み始めている」ドイツ・ブンデスリーガ2部 第14節 シュツットガルト-ニュルンベルク

昨日は、コパ・スダメリカーナの決勝に進出していたシャペコエンセの選手や関係者を乗せたボリビアのチャーター機が墜落、ジェフとセレッソに在籍していたケンペスを始め、日本とゆかりのある人物が数多く死亡するというショックな事故があり、そのせいですっかりJリーグチャンピオンシップの決勝があった事を忘れてしまい、夜はDAZNでシュツットガルトの試合を見ることに。

試合は、前半の3分に中盤でのパス回しから、マネがDFラインの裏へ抜け出した浅野にタイミング良いスルーパスを出し、浅野はシュートも打てたが中でフリーになっていたテロッデに折り返し、テロッデは足を投げ出して先制点を決めると、11分にも浅野からマネへとパスが通るが、マネのシュートは惜しくもサイドネット。そして33分には、今度は右サイドでマネが相手のマークから抜け出してドリブル、クロスはマキシムが空振ってしまうが、裏にいたテロッデが確実に叩き込んで2点目と、ホームのシュツットガルトが効率よく得点を重ねる。

後半の序盤は、マキシムのボレーなどでシュツットガルトがチャンスを作るも、そこから徐々にニュルンベルクが盛り返し始める。4-1-4-1のフォーメーションで相手のスペースを消していたシュツットガルトだったが、時間が経つにつれてDFラインが下がってしまい、アンカーの両側のスペースを使われ、後半28分には強烈なミドルをセドリックに打たれるものの、ボールはポストの内側に当たってギリギリの角度で外れてくれて助かるが、35分にはとうとう守備の真ん中を割られてメーヴァルトに点を許してしまう。

ニュルンベルクは、怪我で欠場していた細貝を投入して中盤を引き締めると、ロスタイムも3分になろうかというところで、またもマネからフリーで裏に抜け出した浅野にスルーパスが渡り、シュートコースはやや甘かったがダメ押し点が決まって試合終了。首位のブラウンシュヴァイクが勝ったために2位のままではあるが、引き分けに終わった3位のハノーファーには勝ち点4に差を広げる事になった。

浅野については、対面のSBがレギュラーのブレチュコではなくまだ19歳のカメルバウアーだった事も幸いしたが、1対1ではほぼ無敵状態でサイドを蹂躙して1アシスト1ゴールと、結果は2ゴールのテロッデに負けるがMOM級の働き。結果を出した事はもちろん大きいことではあるが、守備ではしっかりとゾーンのポジションに戻ってSBとマークを受け渡しも行い、攻撃では下手にボールを下げずにまずは前へと繋げようとする姿勢など、ようやくサイドプレイヤーとしての基本的なプレイが出来るようになって来たように思う。

1トップで使ってもらいたい気持ちもあるが、ドイツは特に強靭なセンターフォワードを求められるし、現在の戦術トレンドもボールキープが出来てヘディングが強い選手が必要な流れになっているので、当面はサイドプレイヤーとして成長する事を目指すしか無いだろう。

運動量とデュエルの強さ、サイドのポジショニングの良さというと原口を思い起こさせるが、浅野も順調にその道を歩み始めているように思う。課題は、やはり原口と同様にゴールの数。今回は1ゴールを決めたが、浅野が作ったチャンスの数からすると物足りない。単に抜け出してクロスを上げるだけじゃなく、カットインからのシュートやゴール前に飛び込む形など、ゴールを決めるバリエーションをもっと増やして欲しいね。

モバイルバージョンを終了