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「少しほろ苦い、久保健英のJリーグ最年少デビュー」J3 第28節 FC東京U-23-AC長野パルセイロ

J3のU-23チームだけど、一応は今まで森本が持っていたJリーグ最年少出場記録を破り、15歳5カ月1日という記録を打ち立てた試合。

その久保のベンチ入りをいう情報もあってか、駒沢競技場にJ3としては異例の7600人という観衆を集め、同じく大挙して訪れた報道陣もほとんどがピッチ上の選手じゃなくて東京のベンチ前に陣取るという異様な状況になっていた模様。

まあ、ドルトムントの試合で香川が欠場したからとは言え、普段はダイジェスト以外にほぼ見ることがないJ3の試合を見ている自分がどうこう言う資格は無いんだけど(笑)、とにかくクラブ側は久保をしっかりメディアスクラムから守ってあげる義務はあるんじゃないかなあと。

さて肝心の内容だけど、前半は戦術的には同じ4-4-2のゾーンディフェンスをベースにしていながら、やはりフィジカル、攻守の切り替えという部分で長野がはっきりと東京U-23を上回って点差以上の差はあった試合だった。東京は先にU-23デビューを果たしていた平川のボールさばきはさすがのものがあったが、そこから先のパスを受ける側がなかなかフリーにさせてもらえず、プレスを受けてのロストから長野に出足で負けて逆襲というパターンになっていた。

長野の得点はいずれもセットプレイによるものだったが、1点目は競り合いのタイミングで遅れを取って先に飛ばれてしまい、2点目はゴール前でのポジショニングで振り切られてフリーで合わせられてしまった。東京も得点はセットプレイからではあったが、この辺は明らかに若さが出てしまった点だと思う。

そして2-0で折り返した後半から大歓声に包まれながら久保が初出場。フォーメーションは東京が3バックの3-4-3に変更しての右ウイングだったが、出場してしばらくは周りとタイミングが合わず、同じU-16代表でプレイしていた平川は気を利かせてボールを回す事もあったが、久保にまでボールが来る機会は少なかった。

後半途中から、東京の右WBの選手が高く上がり、久保が中に入ってトップ下の位置でプレイし始めるとようやく試合に関与し始め、一度トップ下から左サイドに抜け出してパスを受け、ドリブルでPA内を切れ込んでクロスを出すという久保らしい才能のきらめきは見せたが、逆に言うと45分でそれ1回だけだったとも言える。

まだまだオフ・ザ・ボールの量やフィジカル、周りとの連携に足りないものがたくさんあるのは事実で、あまり過剰な期待をせずにじっくり長い目で育てて欲しいところだけどね・・・U-17W杯本番、そしてU-20への抜擢と騒がれ続ける事になってしまうんだろうなあ。

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