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「ミラーゲームというバクチに勝ったグアルディオラ監督」UEFAチャンピオンズリーグ グループC マンチェスター・シティ-バルセロナ

チャンピオンズリーグの今節最注目カード、シティ対バルセロナ。バルセロナホームでの第3節で、0-4という衝撃的な大敗を喫したシティがどういう手段に出て来るのかが注目されたのだが、グアルディオラ監督が取った策はまさかのミラーゲームだった。

いつも通りのMSN3トップの4-3-3に対し、シティのフォーメーションは4-1-4-1で、2列目がフラット気味な以外はほぼマッチアップ。そして前方からプレスをかけるバルサに対して、単に引いて守るだけではなく、バルサが自陣でボールを持つと果敢に前からプレッシャーをかける、同じようなスタイルで臨んで来たのだ。

その目的は、バルサにはイニエスタやピケなど怪我人が多くて不安定になったビルドアップを突く事。特にSBのセルジ・ロベルトとディーニュを狙い、前半10分にはスターリングがシミュレーションと判定されてしまったが、アグエロがディーニュとの1対1を制して決定機を作るなど、ペップ監督のプランが成功するかに見えたが、21分にネイマール、メッシと完璧なカウンターを決められてバルサがあっさり先制。

前半30分ごろからは、逆にシティのミスを突いてバルサがチャンスを量産、しかし35分のフリーで放ったスアレスのヘッドが浮いてしまうなど4回はあった決定的な場面を決められず。その直後に、セルジ・ロベルトの横パスを拾ったシティが、アグエロ、スターリングと繋いで、最後はフリーで飛び込んだギュンドアンが押し込んで同点。ここで試合の潮目が完全に変わってしまった。

後半になると、疲れもあるのか3トップがほぼ消えてしまったバルサに対してシティが攻勢に出て、6分にはゴール前やや左からのFKをデ・ブライネが突き刺しシティが2点目。コースはやや甘かったが、バルサGKテア・シュテーゲンが逆サイドに少しプレジャンプしてしまった事で反応が間に合わなかった。

押されっぱなしだったバルサも、後半19分にカウンターからスアレスが突破し、最後は完全にフリーだったアンドレ・ゴメスがシュートを放つも、ボールはクロスバーに当たってゴールならず。逆に後半28分、カウンターから右サイドを抜けたヘスス・ナバスがクロスを上げると、アグエロは潰れてボールがこぼれたが、それを詰めたギュンドアンが押し込んで3点目。その後はバルサも反撃するが、ロスタイムにフリーで放ったメッシのヘディングはGKカバジェロがセーブ、試合は3-1でシティが勝利した。

前半のうちに2点目を入れられていたら崩壊してしまっただろうが、運の助けもあって何とか賭けに勝利したシティ。これでグループ2位に浮上し、決勝トーナメント進出への視界が開ける大きな1勝になった。バルサもグループ突破自体は問題ないだろうが、続出する怪我人と疲れが見え始めているMSNをどうやりくりするか、しばらく頭が痛い状態は続きそうだ。

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