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「今期大爆発のモデストは、大迫の影響によって覚醒した?」ドイツ・ブンデスリーガ第7節 ケルン-インゴルシュタット

ここまでリーグ戦は無敗の快進撃を続けているケルン。未だ勝ち点1の最下位に沈んでいるインゴルシュタットをホームに迎えての第7節も、後半ヒヤリとしながらも大迫の1アシスト&PKゲットで2-1と勝利、引き分けに終わったバイエルンに勝ち点2差に迫る2位へと浮上した。

アウェイでとにかく失点したくないインゴルシュタットは、フォーメーション的には4-5-1だが守備時には両SHがDFラインまで下がって5バックになる超守備的な布陣で臨んで来た。当然、ケルンはボールを保持しながらもインゴルシュタットに対して攻めあぐねるのだが、インゴルシュタットの守備がゾーンからマンマークへと移行するタイミングが、かなりPAに近いところに設定されていた事がケルンにとっては幸いした。

前半15分頃になると、大迫が2トップじゃなくてトップ下の位置にまで降りてくる事が多くなり、インゴルシュタットはその動きにマークを付けなかったので、大迫が前を向いてプレイが出来るようになり、そこからケルンに良い形が生まれ始める。そして前半28分に、中盤でヘクターからの横パスを受けた大迫がミドルパスを出すと、オフサイドラインギリギリで飛び出したモデストが胸トラップから反転してボレーを突き刺すという、まるで大迫がやりそうなシュートを決めてケルンが先制する。そして39分には、左サイドのスローインを受けた大迫が、相手を背負って2人に囲まれながらも反転して抜け出し、手をかけられてPK。これもモデストが決めてケルンが順調に加点する。

そのモデストだが、この試合でも足を高く上げるカンフースタイルでトラップしたり、DFからの強いボールを足元にピタッと収めるなど、どう見ても大迫から影響を受けたプレイが多くなっているのが面白い。昨シーズンまでのモデストは、体は強くて競り合いには勝てるけどボールを落ち着かせることが出来ず、それゆえに大迫がトップ下やサイドに回ってゲームメイクと守備をしないといけなかったのだが、今はどちらにもボールが収まるのでゾーンを押し上げる時間が作れるようになり、大迫が下がらなくても良くなるという好循環が生まれている。

つーか、もはやモデストはレヴァンドフスキ並に万能なFWになりつつあるのではないかと思う。来期はまず間違いなくビッグクラブから触手を伸ばされるだろうが、おそらくオーバメヤンが移籍してしまうであろうドルトムントに行くのはどうだろう。彼のような1トップが相棒なら、香川もかつてのようにトップ下としてプレイ出来るのではないだろうか。

さて後半になると、互いに中盤のプレスがルーズになってオープンな展開になり、ケルンもカウンターから決定的なチャンスを2度作るものの、モデストが決められずハットトリックならず。大迫は後半27分にルドニェフスと交代、フレッシュな選手を投入して逃げ切りを図るも、後半44分にPKを与えて1点差まで詰められ、少し冷や汗はかいたが何とか逃げ切って勝ち点3をモノにした。

大迫については、前半序盤にスルーパスから抜け出してのシュートが外れたのは残念だったが、ポストプレイと展開力で勝利に貢献。モデストほどの個人的な変貌は無いものの、相手を背負ってのプレイは本当に上手くなったと感じる。あとは大迫もモデストを見習って、プレイのパワーとスピードを高めて欲しいなと思う。

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