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「今期の原口が劇的に向上させた”スペースを見る眼”」ドイツ・ブンデスリーガ第2節 インゴルシュタット-ヘルタ・ベルリン

昨シーズンは2部からの昇格組ながら、多彩な戦術を駆使して11位で残留したインゴルシュタット。しかし開幕戦を原口の活躍で勝利したヘルタは、第2節のアウェイでも原口の2アシストで2-0と勝利して好調さを見せつけた。

ホームのインゴルシュタットは、昨年のドルトムント戦で見せたような2バックの超攻撃的布陣で来るのかと思ったら、フォーメーションは意外にもオースドックスな4-1-4-1。対するヘルタ・ベルリンはイビシェヴィッチの1トップに、原口がいつも通り左ウイングに入った4-2-3-1だが、前半はヘルタの戦術的な狙いが上手く噛み合った内容になった。

4-1-4-1の場合は、アンカーに入る選手が戦術的なキーポイントになるのだが、インゴルシュタットで先発したロジェルはバイタルエリアをお留守にする場合が多く、ヘルタはヴァイザーの調子はイマイチだったがダリダや原口が交互にロジェルが開けたスペースに入り込んで攻撃のリズムを作っていた。前半8分の得点も、相手のパスをカットしたルステンベルガーからのこぼれ球が、中に入っていた原口に上手く渡り、そこからDFラインの裏に抜けたイビシェヴィッチにスルーパスを通して生まれたものだった。

後半になるとリードしたヘルタがややラインを下げて守備的な形になり、その分インゴルシュタットがサイドを支配してヘルタゴールを脅かすが、原口は代表戦での疲れもあるだろうが、しっかり相手のオーバーラップに対してマークで付いて行くなど粘り強い守りを見せ、GKヤースタインも3本の枠内シュートを鋭い反応でセーブしてインゴルシュタットに得点を許さない。

そして迎えた後半41分、右サイドに寄ってダリダとパス交換した原口が、後ろでヘゲラー、プラッテンハルトとパスを回している間に一気に左サイドまで移り、フリーな状態でパスをもらって中に飛び込んだシーバーに狙いすましたクロスを上げると、これがシーバーの頭にドンピシャで届いて試合を決める2点目をゲットした。

それにしても、いくら自分の持ち場である左サイドにスペースが大きく開いていたとは言え、右サイドの端からピッチを横断して走り込むとは、驚くべきスペースに対する意識と感受性だと言わざるを得ない。スペースやオリジナルポジションなんて知ったこっちゃない、という選手が多い日本人にしては特異性が際立っている。しかも原口の場合は、その能力がこの2年間で開花したのだから不思議としか言い様がない。

アジア最終予選のタイ戦で原口が結果を出してレギュラー争いに名乗りを上げたが、原口を中心として岡崎、浅野、南野とゾーン・ディフェンスと相性の良いプレイスタイルを持った選手が出て来れば、もっとハリルホジッチがやりたいサッカーが形になるんじゃないかと思うのだが・・・