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「ネルシーニョの罠を軽く蹴散らした、高木俊幸の覚醒」ルヴァンカップ 準々決勝第2レグ 浦和レッズ-ヴィッセル神戸

しかし相変わらずルヴァンカップというのは言いにくいし、どうも馴染まないんだけど、気がつけばもうベスト4が決まるところまで来てしまった。フジNEXTを契約してないのでなかなか見られなかったんだけど、スカパーの無料開放のおかげで観戦。

ホームでの第1レグの試合を1-2で落としてしまった神戸。ネルシーニョ監督が第2レグで取って来た策は、3-4-3の浦和のフォーメーションと全く同じミラーゲームにする事だった。それも単にフォーメーションが一緒というわけではなく、攻撃時には4-1-5のように変化する浦和と同じように、神戸がボールを持ったら前線に5人が並んで浦和の5バックに1対1で合わせて来た。前半の浦和はこれに上手く対応できず、神戸にチャンスを作られる機会が多くなり、前半の30分にはペトロヴィッチ監督が審判の判定に意義を唱えて退場になるなど、神戸に試合の流れが転がっていたように見えた。

ところが前半39分に、カウンターから浦和陣内ギリギリでオフサイドにならず抜けだした高木俊幸が、上手くシュートフェイントを入れてGK徳重を誘い、動いた逆方向へと冷静に流し込んで浦和が先制する。さらに4分後にはクロスに頭で合わせようとジャンプした高木を、神戸の岩波が空中で押してPK。これを阿部がさっくり決めて2点目をゲット。神戸にとってアウェイゴールをひっくり返すのは極めて困難になってしまった。

さらに神戸にとって不運な事に、前半で伊野波が怪我により東に交代したのだが、明らかに試合へと入れておらず、15分に高木とマッチアップをしたのはいいが、高木のカットインにあっさり置いて行かれ、3点目のシュートをぶち込まれてしまった。そして22分には神戸の攻撃を牽引する小川慶治朗がやはり怪我で退場、最後は途中出場の李忠成にまでゴールを決められ浦和が4-0で圧勝、ルヴァンカップ準決勝へと駒を進めた。

言うまでもないが、普段は控えの高木俊幸や李忠成がきっちり得点を決める浦和と、逆にサブメンバーが足を引っ張った感がある神戸との選手層の差を感じた試合で、ネルシーニョ監督の策もさすがにこれでは通用しなかったというところか。それにしても高木俊幸は一発当たったと言うには鮮やか過ぎる活躍で、もしこの調子が維持できればJリーグでのポスト宇佐美の存在になれるのではないかと思うぐらいだった。梅崎や武藤などライバルは多いけど、もっと先発で見てみたい選手だね。

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