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「手倉森ジャパンが五輪で戦う武器を見極める最後の機会」リオ五輪親善試合ブラジル戦展望

明日の明け方にリオ五輪最後のテストマッチが行われ、いよいよ五輪サッカーもスタートが近づいてきたなという気がします。

しかし気持ちの盛り上がりとは裏腹に、日本はブラジルに着いて最初の親善試合、ブラジル4部リーグのC.S.セルジェッペ相手に終始押し込まれながらの1-1ドローという結果に終わり、セルジェッペの選手たちからは「ブラジルには0-10で負ける」などとボロカスに言われて冷水を浴びせかけられています。

まあブラジルは、最近は本当に腐っているとはいえ(笑)やはりブラジルで、南米の選手はだいたいそうですが個人のキープ力やボールを奪う力のレベルが高く、逆に日本はその点が世界から最も劣っている点なので、どうしてもズルズルとラインを下げられて押し込まれ、なかなか攻勢に持って行けなくなってしまうのが現実です。

そのために日本が出来る対策としては、次の4つがあります。

  1. コンパクトにしてボールと人を速く動かす
  2. 耐えて守ってカウンター
  3. ファールをもらってセットプレイ
  4. 個人のキープ力、ボールを奪う力を高める

 

もちろんどれか1つに絞るのではなく全てを高める必要があるわけですが、手倉森ジャパンの方向性としてどれをメインの武器にするかを定める必要があります。

1は、ザックジャパンや前期岡田ジャパンが目指した方向性でいわば日本の王道と呼べるサッカーですが、ブラジルの気候とピッチに合わない事は既に証明されており、今までの手倉森路線とも異なるのでこっち方面は期待できないでしょう。

なので基本的には2の路線にならざるを得ません。関塚ジャパンが成功したような「戦術永井」のように「戦術浅野」が通用すれば良いでしょうが、相手に先制されてしまうと厳しいスタイルであり、浅野はスピードでは永井と互角ですがチェイシング能力やスタミナを考えると先発では使いづらく、これ以外にも何かしらの策が欲しいところです。

本当は、トルシエジャパンや後期岡田ジャパンのように、鈴木がファールをもらって中村や遠藤がFKを蹴り、中澤と闘莉王が決めるという3の策が使えればいいんでしょうけどね。でも残念ながらこれも今のメンバーでは望み薄です。

と言う訳で、現実的にはブラジルとの試合や練習で慣れるなどで、地道に4のレベルを上げつつカウンターの形、精度を上げて行く事になるのではないかと思います。その点で、ブラジル戦では個人としてどこまで相手のレベルに対抗できるかという部分に注目して試合を見てみたいと思います。

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