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「モドリッチのスーパーゴールは、髪の毛のセットから生まれた?」EURO2016 グループD トルコ-クロアチア

今大会で最も激戦と目されているグループD。初戦のトルコ対クロアチアは、優勝候補の一角と見られているクロアチアが終始トルコを攻め立てる展開になった。

トルコのフォーメーションは4-1-4-1で、自陣にコンパクトな守備を引いてカウンターを狙うサッカーで対抗しようとするが、クロアチアは2列目のペリシッチ、ラキティッチ、ブロゾビッチがトルコのアンカーの脇にある狭いスペースに入り、バデリとボランチを組んだモドリッチから的確なパスが供給され、基点を作ってからサイドを突く攻撃が強力でトルコは完全に防戦一方。

しかしクロアチアはラキティッチ、マンジュキッチが決定的なチャンスに得点できず、ジリジリした空気が流れ始めた29分に、トルコはようやくクロアチア陣内に攻めこむと、右からのアーリークロスがオザンの頭に合い、バウンドしたシュートはクロアチアGKスパシッチがかろうじてライン上で防いでノーゴール。トルコはこの試合唯一と言って良い大チャンスをものに出来なかった。

こうなるとクロアチアに運がやって来るもので、セットプレイが続いた前半41分に、CKからのクロスをトルコの選手がオーバーヘッドでクリアすると、その浮き球を走り込んできたモドリッチがボレーシュート、ドライブのかかったボールはトルコGKヴォルカン・ババジャンの腕をすり抜けてゴールに入り、ようやくクロアチアが先制する。

余談だが、この場面でチームメイトがオーバーヘッドでクリアした後、横にいたオザンが髪の毛を直しながらタラタラと走ってモドリッチに詰めなかった場面が、トルコのメディアにすっぱ抜かれた模様(笑)。こりゃ責められても仕方ないっすな・・・

後半になると前に出て来たトルコに対して、スペースをもらったクロアチアがさらにチャンスを作るようになるが、7分にスルナのFKがクロスバーに当たったのを始めとして、ブロゾビッチが至近距離からのボレーを外し、ペリシッチがどフリーのヘディングが枠に飛ばず、サイドを抜けてのGKと1対1も決められずと、後半だけでPA内から9本のシュートを放つものの、ヴォルカン・ババジャンの鋭い反応もあって得点ならず。

しかしトルコの攻撃も迫力不足で、ヴォルカン、エムレ・モル、ブラクと攻撃的な選手を投入するも戦況は変えられず、クロアチアはロスタイム近くになってから3人の選手を立て続けに代える余裕の采配で1点を守り切って初戦を勝利で飾った。

クロアチアは前評判通りの強さで、ペリシッチやブロゾビッチはモドリッチがいるおかげでインテルでのプレイよりもイキイキしているし、アンカー役のバデリもモドリッチの陰に隠れているが良いサポートをしている。マンジュキッチの決定力が回復すれば今大会の台風の目になりそうだ。トルコはGKを中心に固い守備を見せたが、攻撃力不足は深刻。グループリーグ突破はかなり厳しそうである。

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