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2015-2016シーズン海外組通信簿(イングランド、スペイン、イタリア編)

昨日は、さすがにツール・ド・フランスとは違ってダイジェストのつまみ食いではありますが一応観戦していたジロ・デ・イタリアの、最終盤の放送をまとめて見ていました。

それにしても、第14ステージでの遅れからメカトラブルも重なって、第18ステージでは実に首位から4分43秒の大差を付けられていたニーバリが、第19ステージで首位だったクルイシュウィクが山の下りで肋骨を痛める怪我で遅れて44秒差の2位まで浮上すると、第20ステージでは他のライバルを早めのアタックで突き放し、劇的な大逆転勝利を飾ったのは本当に凄かったですね。

そして忘れてはいけないのは、NIPPOヴィーニファンティーニチーム所属の山本元喜選手が、日本人選手としては5人目となるジロ・デ・イタリア完走を果たしました! 第18ステージでは結果的に遅れて23位という結果になりましたが逃げ集団に乗ることも出来、大きな経験を得られたのではないかと思います。新城幸也選手以来トッププロで活躍する選手がなかなか出て来なかったので良いニュースですね。

と言う訳で、昨晩はサッカーの試合は見ていなかったので、毎年欧州シーズン終了後恒例の海外組通信簿をこれから何回かに分けて書いて行きます。

 

プレミアリーグ

吉田麻也(サウサンプトン) 4

今季開幕から4試合連続先発出場し、レギュラーとしてシーズンをスタートしたが、移籍市場の終わりにセルティックからファンダイクが加入してそれ以降はCBとして3番手に降格、それでもSBとしての出場が細々と続いていたが、不慣れなポジションゆえか失点に繋がる致命的なミスを起こしがちで、年末以降はほどんど出番を失ってしまった。来期もクーマン監督が続投すればやはり見通しは厳しく、移籍を検討するタイミングかもしれない。

岡崎慎司(レスター・シティ) 8

チームはサッカー界の歴史に残るプレミアリーグ制覇、その中で途中交代が多かったとはいえ確固としたレギュラーに名を連ねていたのだから、今期評価しないといつ評価するんだという結果。日本人選手にしては珍しく戦術的な動きに対する評価が高い。ただし得点自体は5点に終わったのは本人的には不満だろう。プレミアのフィジカルとスピードに個人能力だけで対抗するのは限界があるので、岡崎の動き出しに合わせられるパサーの獲得が望まれる。

 

リーガ・エスパニョーラ

乾貴士(エイバル) 5.5

素晴らしいゴラッソやアシストを決めたりはしたが、やはり調子のムラと決定力不足は相変わらずで、シーズンが終わってみれば結局3ゴールと、前線の選手としては物足りない数字に終わり、後半戦はベンチスタートが定位置になってしまった。とは言え、彼自身のテクニックはチームの中でも高いレベルにあり、プレイスタイル的にドイツよりもリーガ・エスパニョーラには合っている。ゾーン・ディフェンスに対する戦術理解力が向上すれば出番も増えてくるだろう。

 

セリエA

長友佑都(インテル) 6.5

今期は完全にマンチーニ監督から構想外にされてしまい、それでも腐らず真面目に練習を行う態度で監督の心を動かすと、ライバルの怪我で蜘蛛の糸ほどの細さのチャンスを握り締め、そこから一気に信頼を掴み取ってレギュラーに返り咲き、シーズン終わりには2019年までの契約を勝ち取るという、まさに地獄から天国への1年だった。ただチームは前半戦首位から最終的にはヨーロッパリーグ圏内へと失速、本人のプレイ的にも守備力、ビルドアップ能力は向上したがクロスの精度が悪いままだったのが気になるところ。来期に盤石のスタメンであるためには改善すべきポイントだ。

本田圭佑(ミラン) 5.5

開幕からトップ下として先発出場を続けるも結果に繋がらず、10月からは機能しないチームのスケープゴートにされてサブ降格、一時はイタリアマスコミにクラブと監督批判と取られる発言をしてしまい、これでミランにおける本田のキャリアは終了したかに思われた。しかし藁をもつかむ思いでミハイロビッチ監督が本田を右SHに置いた4-4-2にフォーメーションを変更すると、あれよあれよと調子が上がって一時はチャンピオンズリーグを狙える位置まで上昇した。が、スタメン固定の弊害でいきなり失速、名誉会長様の逆噴射でブロッキ監督に交代させられるとまたサブに追いやられチームはヨーロッパリーグ出場権も獲得できず。シーズン最後試合となったのコッパ・イタリアで4-3-3の右ウイングに復活してチームもやっとまともな内容を見せたという、ダイジェストにしようと思ってもこれだけの文字数になる不本意なジェットコースターになってしまった。クラブは中国資本への身売りが噂されているが、爺さんが残っている限りは体質が変わるとは思えず、いい加減移籍を考えたほうが良いと思うのだが・・・

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