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「長谷部のシュートとオフサイド、2つの不運がフランクフルトの運命を分ける」ドイツ・ブンデスリーガ第34節 ヴェルダー・ブレーメン-フランクフルト

運命の残留争い直接対決となった、最終節のブレーメン対フランクフルト。上位のフランクフルトにとっては引き分け以上で残留が決まる試合だったが、0-0のまま迎えた後半43分にセットプレイから決勝点を決められ、長谷部にとっては古巣であるニュルンベルクとの入れ替え戦に臨む事となった。

それにしても、イギリスを除くヨーロッパの試合を見ていて未だに理解しきれないのが、いくら引き分け以上でOKなアウェイ戦という条件とは言え、あまりにもチームに攻める意志が無さ過ぎる事である。

とにかく、これはフランクフルトのカウンターになるなと思った場面でも、何故か前線の選手が味方のスルーパスに足を止めて見送ってしまい、ボールはそのままタッチラインを割るシーンがあるなど、攻めきると監督からペナルティを受ける指令を受けているんじゃないかと思うぐらいに腰が引けた戦いぶり。

当然、フランクフルトのチャンスらしいチャンスといえば、セットプレイと前半の終わりに長谷部が放ったミドルシュートのみ。そのミドルシュートもブレーメンGKヴィートヴァルトが右手にかろうじて当てて、ボールはわずかにゴールマウスの上を越えていくという不運。これがもし入っていれば、おそらく両チームの運命は変わっていただろう。

その後もフランクフルトはひたすら引きこもり戦術で、とにかくボールを奪ったらすぐさまロングボールを蹴り込むだけで、ボールを縦に入れるような建設的な組み立ては皆無、運良くセカンドボールを拾ったらひたすらサイドに回してキープするのみという、90分パワープレイ&時間稼ぎ。

それでも何とか後半43分までたどり着いたものの、FKからウジャーの折り返しをジロボジに押し込まれてとうとう失点。この場面、ウジャーはオフサイドポジションだったが審判は判定せず、フランクフルトにとっては二重の不運だったが、やはりここまで引きこもって攻める意志が見られないと、サッカーの神様にしっぺ返しを食らってしまうものである。

やはりこうやって試合を思い返してみても、せっかくカウンターでリード出来るチャンスがあったのに、それを自ら放棄してまで守り倒す姿勢を貫くやり方は納得出来ない。日本やイギリスのような島国の人間と、大陸の人間とでは考え方が本当に違うのだなと改めて痛感させられる。

ニュルンベルクとの入れ替え戦は、5/19にホームで第1戦、5/23にアウェイで第2戦を行う事になったが、第1戦でリードしたとしてもそれを守ろうとするあまり、アウェイで同じような試合をやってまたも同じように負けてしまう愚だけは避けて欲しいものである。

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