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「長谷部にすっかり整えられてしまった香川とドルトムント」ドイツ・ブンデスリーガ第33節 フランクフルト-ボルシア・ドルトムント

フランクフルトにとって、ブンデスリーガ1部残留に向けて絶対に負けられない試合となったドルトムント戦は、前半14分にショートコーナーから長谷部のクロスをアイクナーが決めたゴールをひたすら守りきり、大きな勝ち点3をものにした。

フランクフルトは5-3-2という守備的な布陣で、5バックがラインを作ってゾーン気味に守り、中盤の3人はほぼマンマーク、バイタルはDFの1人が出てカバーするという、ブラジルW杯オランダに似た守備を取ってきた。ドルトムントは、来期に向けてなのか中盤ダイアモンドの4-4-2にして来たのだが、これがフランクフルトの守備に対して全く機能しなかった。

ラモスとオーバメヤンはガッチリ引いて守るフランクフルトの5バックに動くスペースを消され、香川、ロイス、ムヒタリアンにはフランクフルトの中盤が常にマーク、特に香川に対しては長谷部が当たる事が多く、同じアジリティの高い日本人なので香川もほとんどマークを外せなかった。

結果、ドルトムントのシュート数は13本と今までに無く少ない数に終わってしまい、しかも枠内シュートはたった2本。前半の終わりにフンメルスがヘディングを決めた場面が誤審でオフサイドと判定される不運もあり、フランクフルトに上手く守りきられてしまった。香川は後半にゴール前に飛び込んでGKにボールを先に触られたシーンはあったものの、本人のシュートはゼロと不本意な結果に。

バイエルンとインゴルシュタットの試合でバイエルンが勝利したため、1試合を残してバイエルンのリーグ優勝が決定。フランクフルトは、残留争いのライバルであるブレーメンが引き分け、シュツットガルトが負けたために残留圏の15位に浮上。最終戦はブレーメンとの直接対決で、引き分け以上で残留、大敗さえしなければ得失点差でプレーオフが濃厚という有利な立場になった。

試合前は、トゥヘルはきっと空気を読まずに全力で勝ちに来るかと思ったんだけど、意外と変な実験をしてくれて日本人的には助かったね。まあ、トゥヘル本人的にはそういうつもりは無かったんだろうけど。最終戦はケルンが相手だけど、次はしがらみ無いからスッキリ勝って終わって欲しいな(笑)。

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