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「チームが整ったのは長谷部の起用法が正しいおかげ」ドイツ・ブンデスリーガ第32節 ダルムシュタット-フランクフルト

昨日はチャンピオンズリーグの試合を見ようかと思ったんだけど、フランクフルトの監督がニコ・コバチに代わって長谷部がボランチのポジションで出場するようになってからの試合を見ていなかったので、今節のダルムシュタット戦を観戦してみた。

ダルムシュタットは勝ち点35の13位、フランクフルトは勝ち点30の降格圏17位とあって、フランクフルトにとっては残留に向けて絶対に負けられない試合だったのだが、展開的には間違いなく負け試合だった。

残留争いかつヘッセン・ダービー、フォーメーションがダルムシュタットの4-4-1-1とフランクフルトの4-2-3-1というほぼマッチアップという事で、序盤から激しいツヴァイカンプフが繰り広げられる試合になったのだが、その局面の争いでフランクフルトは劣勢に立たされ、前半12分に左サイドをワンツーで崩されてからのクロスを押しこまれて失点してしまうと、20分にはセフェロビッチがPA内でカルディローラを引っ掛けてPKを与えてしまう。

しかしそのPKをフランクフルトGKフラデツキーがセーブして2失点目を防いだ事で試合の潮目が変わる。そして後半からアイクナーが投入され、それまでもフランクフルトはフスティが上がり目で長谷部がアンカー気味ではあったが、これによって完全に4-1-4-1に形が変わり、長谷部がアンカーでインサイドハーフがフスティとファビアンになり、アイクナーがウイングとしてフランクフルトのサイド攻撃を活性化させる。

すると後半12分に、右CKからのこぼれ球を長谷部がボレーで叩くと、ボールが相手に当たってコースが変わるラッキーなゴールが決まってフランクフルトが同点に追いつく。しかし長谷部のミドルというとだいたいコースに飛ばないんだが(笑)、これは相手に当たったとはいえ力みが抜けた良いキックだったね。

その後もフランクフルトのペースで試合は続き、決定的なシュートもGKの攻守があって互いに得点が奪えずにいたが、38分にFKに飛び込んだアイクナーが滑りこんだ足に当てる技ありのゴールが決まってフランクフルトが逆転、そのままリードを守り切ってフランクフルトが大きな勝ち点3を手にした。

今まで、長谷部がボランチをする時はどちらかと言うとカバーに動き回るプレイスタイルが多かったのだが、ニコ・コバチ監督の場合はある程度ゾーンが整備されているので、欧州的にバイタルでどっしり構えてビルドアップのパスを通す、まさしくアンカーという役割になっていたのが面白い。代表的にも、長谷部がそういうプレイを覚えてくれるのはありがたいところで、何としても残留を果たして来期も同じ布陣で戦って欲しいところ。

もう一方の残留争い対決である、ブレーメン対シュツットガルトでシュツットガルトが負けたため、これで勝ち点33でフランクフルトとシュツットガルトが並び、得失点差でフランクフルトがプレーオフ圏内の16位に浮上した。が、次の対戦相手はあのドルトムント。最終節の相手がブレーメンだけに、ここは何としても勝ち点をゲットしたいところだろうが・・・ポカール決勝に備えてメンバーを落としてくれると助かるが、トゥヘルはきっと空気を読まずにベストメンバーを並べてくるんだろうなあ(苦笑)。

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