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「フンメルスへのブーイングを打ち消した香川のスーパープレイ」ドイツ・ブンデスリーガ第32節 ボルシア・ドルトムント-ヴォルフスブルク

ドルトムントの宿敵バイエルンへの移籍志願をしたと言うことで注目を浴びている、フンメルスがスタメンで出場したヴォルフスブルク戦。

フンメルスがボールを持つと、サポーターが集結している南スタンドから激しいブーイングが飛ぶ異様な雰囲気で試合が始まったが、その声を開始わずか7分で香川が打ち消してみせる。

カストロから左サイドへと展開されたボールをオーバーラップしたシュメルツァーがクロス、それがファーサイドにいたムヒタリアンに渡り、ダイレクトで蹴ったシュート性の強烈なクロス(?)が香川に向かって飛ぶと、香川が驚くべき反応で足に当ててゴールが決まる。

さらに2分後にはDFラインの裏へ飛び出したロイスにベンダーからロングパス、ロイスが競り合いながらボールを落とすと、拾った香川がノールックで短いスルーパスを出し、回りこんだラモスがゴール右サイドに流し込んでドルトムントがあっという間に2点をゲットする。

その後はペースを落としたドルトムントに対してヴォルフスブルクが攻めこむシーンが続き、19分にはカリジューリのシュートがクロスバーに当たるシーンもあったが得点には繋がらず前半を2-0で折り返す。

後半からは再びドルトムントがアクセルを踏み込み、14分にムヒタリアンが放ったシュートをヴォルフスブルクGKベナーリオが弾き、そのこぼれ球を香川が流し込もうとするがコースが甘くて再び弾かれる。しかしそのボールをラモスがタッチライン際で拾うと、ロイスが左サイドからファーサイドへミドルシュートを叩き込んでドルトムントが3点目。

ドルトムントは後半24分にオーバメヤンとシャヒンを投入すると、32分にはムヒタリアンからのクロス、33分にはシュメルツァーからと、同じように左サイドへの展開からヘディングシュートを連続してオーバメヤンが決めて5-0の夢スコア。最後はシュールレが得点を決めてヴォルフスブルクが1点を返すものの反撃はそこまで。ドルトムントが5-1で圧勝を飾った。

1位のバイエルンがボルシアMGと引き分けたため、今節でのバイエルンの優勝は防ぐことが出来た。まあ残り2試合で勝ち点5差なので逆転はさすがに不可能だろうが、ポカールの決勝に向けて、ギュンドアンとオーバメヤン抜きのスタメンでこの内容を見せられたのは非常に心強い。

その中心になっていたのは1G1Aの結果を出した香川。不調時はボールが来ないとすぐ中盤に下がって触りたがる癖があるのだが、この試合ではボールがなかなか来ない時間帯でも下がらず、常に集中してバイタルエリアでパスを受けて前を向き、素早く展開してゴールに迫るという、クロップ監督時代に見せていたトップ下のプレイが完全に蘇っていた。

そしてその香川のプレイを引き出していたのが、フンメルスの縦パス。彼が不在になる来期の事を考えると、この縦パスが無くなってしまうのはチームにとっても香川にとっても非常に痛い。いろんな選手がフンメルスの後釜候補に挙がっているが、フィード能力の高さは絶対だろう。すぐスタメンとは言わないけど、鹿島の植田なんてどうかな? ツォルクSDに一度プレイを見て欲しいなあ(笑)。

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