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「来期の新戦術で、早速香川がゴール?」ドイツ・ブンデスリーガ第31節 シュツットガルト-ボルシア・ドルトムント

5/22に行われるバイエルンとのDFBポカール決勝までは、実質的な消化試合となってしまっているドルトムント。

最近は試合に出突っ張りの香川はさすがにサブかと思われたが、この試合でもまさかのスタメン。その代わりにスタメンから漏れたのはフンメルスで、ギュンドアンと怪我のオーバメヤンはベンチ外になっていた。

彼らがサブになった理由はおそらく移籍絡み。ギュンドアンはマンチェスター・シティとの契約合意が成されたという報道があり、フンメルスにはバルセロナやバイエルンからのオファーがあると報道されている。オーバメヤンは怪我だから彼らと同列には出来ないが、やはりオファーの噂は絶えない。つまり、このシュツットガルト戦のメンバーはある意味来期を見据えたものになっていると言える。

その布陣でトゥヘルが選んだ戦術は、何とまだ今シーズンは1度も試した事がない4-1-4-1。ラモスの1トップに、2列目がロイス、香川、ムヒタリアン、プリシッチと並び、アンカーがヴァイグルを務める形。

フォーメーションが4-1-4-1になるのは試合前に報じられてはいたのだが、この並びならいつもの4-3-3になるのではないかと思っていたら、試合が始まってみると本当に4-1-4-1だったので驚いた。それも悪い意味で。

4-3-3ならインサイドハーフの香川とムヒタリアンはもっと中盤の組み立てに絡むはずなのだが、4-1-4-1の彼らはほとんど下がること無く前線に張り付いたまま。その場合は、もっとラインが上がってコンパクトにならないといけないのだが、おそらく戦術練習もろくにやっていないのだろう、前の5人と後ろの5人が分断されて中盤にスペースが空いてしまい、その中をヴァイグル1人が守るという悲惨な状態に。

しかしそこは残留争いを強いられているチームの悲しさで、シュツットガルトはせっかくドルトムントの薄~い守備を突破するチャンスが与えられたのに、絶好機にボールが上手く足に付かずシュートはギリギリDFに阻まれてしまう。

逆に前半21分、ロイスとムヒタリアンが絶妙のパス交換で相手のマークを外すと、ムヒタリアンがドリブルから絶好のクロスを中に送り、これを香川がとっさの判断で蹴り足を変えて合わせる本来の彼らしいゴールでドルトムントがワンチャンスをものにする。

その後もシュツットガルトがドルトムントを押しこむ展開は続くが、前半終了間際に左サイドに流れた香川から、ラモス、ムヒタリアンと横パスを繋ぎ、ムヒタリアンの放った強烈なミドルはシュツットガルトGKティトンがかろうじて弾くものの、こぼれ球をプリシッチが難なく押し込んで2点目。これでシュツットガルトの戦意がガックリ落ちてしまった。

後半11分にも、中央からのパスを受けた香川が左サイドをドリブル突破、中をしっかり確認して上げたクロスをラモスがドンピシャでヘディング、シュートはGKティトンが何とか外に弾き飛ばすが、ゴール前に詰めていたムヒタリアンが押し込んで3点目。あとはライトナー、シュメルツァー、シャヒンと虫干しのように選手を代えてドルトムントが楽々逃げ切った。

香川はまたもフル出場で、ドイツに移籍した1年目の結果に並ぶ8ゴール目と、最近は1年目と同様にゴール感覚も取り戻しつつあるようで嬉しい限り。しかしここまで後半戦に重用するなら、ヨーロッパリーグのホーム・リバプール戦やバイエルンとの試合に先発させてれば、また別の結果になってたんじゃないかと思ってしまうんだけどねえ・・・今回の謎なフォーメーションもそうだが、いまいちトゥヘルの考えが良く分からんよね。

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