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「レスターのプレミアリーグ優勝を、審判も後押し?」イングランド・プレミアリーグ第32節 レスター・シティ-サウサンプトン

土曜日に行われた試合で、2位のスパーズがリバプールと引き分けたため、首位レスターとの勝ち点差が暫定で4となった状態で迎えた、難敵サウサンプトンとの対戦。

インターナショナル・マッチウィークを挟んでもレスターのメンバーは普段と全く変わらない4-4-2だったのに対し、サウサンプトンは3バックのフォーメーションで臨んで来た。

最近、レスターとの試合で3バックを敷いて来るチームが増えているが、やはりその狙いはレスターの2トップ対策。ヴァーディのスピードと岡崎の動き出しをイングランドのデカイCBが1対1で抑えるのが難しいので、3バックにしてアタックとカバーという役割で彼らを挟み込むというのが狙いである。

さらに、ゾーン・ディフェンスを取るレスターの4バックは、自陣深くなると幅を絞ってサイドが空くため、サウサンプトンのWBがオーバーラップするとどうしてもスペースが空いてしまい、そこからフリーでクロスを上げられる場面が増えてしまう。この試合で、サウサンプトンが上げたクロスの数は実に45本という凄まじさであった。

それでも前半20分までは、ホームのレスターがボールを支配して3本のシュートを放つものの、徐々にサウサンプトンの守備も慣れて来てレスターの攻撃がペースダウン、29分にはカウンターからペッレが独走してGKと1対1になるものの、最後はモーガンがシュートを肘でブロック、PKを取られず何とかギリギリで絶体絶命のピンチを凌ぐ。

すると38分に、それまで防戦一方だったレスターが久々に攻撃の機会を得ると、何故かフクスのところがフリーになって、余裕を持った状態で上げたクロスが、ニアに動いた岡崎が作ったスペースに飛び込んだモーガンの頭にピタリと当たり、ボールはサイドネットを揺らしてレスターがワンチャンスを物にして先制する。

後半もサウサンプトンの猛攻は続き、レスターはクロスを浴びては中で跳ね返すという時間が続く。代表戦に出場した岡崎とヴァーディにも疲れが見えて、サウサンプトンが4バックに変更したにも関わらず前線で全くボールが収まらなくなったレスターは、後半19分に岡崎を下げてウジョアを投入、その7分後にヴァーディが絶妙のグラウンダークロスを送るも、フリーだったシンプソンがGKフォースターにぶち当ててしまってトドメならず。

その直後に最大の問題シーンが訪れる。PA内で出したペッレのクロスが明らかにフートの手に当たったが、これも審判が見逃してくれてPKならず。と言うか、明らかに誤審レベルだったのだが何故かサウサンプトン側もあまり猛抗議せず。レスターはこの試合はブレーキだったマフレズをようやく下げてグレイを投入、これでやっと試合が落ち着き最後はしっかりレスターが時間稼ぎをして逃げ切った。

これでレスターは2位スパーズとの勝ち点差を7に広げ、とうとうプレミアリーグ優勝が現実味を帯びて来た。それだけに誤審が熱狂に水をかけたような形になってしまったが、審判も心情的にレスターを応援している証拠なのかもしれない。この試合をもってケチを付けられないように、レスターは残り試合をきっちり勝ち切って、気持よく優勝を飾って欲しいところである。

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