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「世界レベルと戦う上で、さらに日本に求められるポイントとは」国際親善試合 U-23日本-U-23メキシコ

2011年のU-17W杯で優勝した、A代表選手も多く抱えるメキシコU-23との対戦になった手倉森ジャパンのポルトガル遠征初戦。

スタートから出足で上回った日本は、開始わずか2分に左サイドで南野がスライディングでボールを奪うと、中島が切れ込んで左足でシュート、これが相手の足に当たってロビングのようになり、GKを超えて日本が先制点をゲット。

その後は、オランダのドルトレヒトから初招集されたファン・ウェルメスケルケン・際がゾーン・ディフェンスの守り方に慣れず、人に食いつき過ぎてあっさり裏を取られるなど日本はサイドの攻防で後手に回ったが、植田の高さもあって何とか粘り強く守る。

すると33分に、遠藤が中盤でメキシコからボールを奪うと、そのまま中島に繋いで久保がワンタッチでボールを流すと、オフサイドギリギリで飛び出した南野がファーサイドに狙いすましたシュートを決めて、日本がカウンターのお手本のような形で2点目を決める。

しかし後半になると、日本は運動量が落ちて対応が後手に回り始め、メキシコもパススピードを上げて日本のプレスを掻い潜る場面が多くなり、日本は交代選手もあまり機能できず最終的には防戦一方になってしまったものの、何とかメキシコの猛攻を1点に抑えて逃げ切り、遠征の初戦を勝利で終える事が出来た。

とは言え、メキシコが前半は様子見で入った感じで後半のスピードが本来の姿であり、日本は全員の頑張りでカバーはしていたが前半から人に付くのが遅れる場面もあり、チーム全体の連動性、個人のボールを奪う技術の両方でもっとレベルを上げないと、本番でも同じように息切れして後半にやられるパターンになるのは確実だ。

注目の新戦力である、ファン・ウェルメスケルケン・際はクロスの精度は良いけどポジショニングやスピードに難があり、本番ではちょっとまだ厳しそうな感じ。国内組の関根と鎌田は、日本が押された後半からの投入だったのでアピールできず気の毒な面はあった。次のスポルティング・リスボンとの試合はターンオーバーが予想されるので、早い時間から試して欲しいところ。中継が無いのは残念だが・・・

それでも、久保の総合力、南野のスピード、遠藤のフィジカル、植田の高さ、中村の反応など個人能力で世界と十分張り合える選手がいた事を確認できたのは大きい。五輪本番では彼らを軸にして、層が薄いSBや前線をどうOAで埋めて行くかという話になるだろう。メンバー確定まで、それ以外の選手はJリーグでアピールするしか無い。

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