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「チームが弱気になればなるほど、かえって岡崎の良さが生きる」イングランド・プレミアリーグ第31節 クリスタルパレス-レスター・シティ

昨晩はU-23ポルトガル遠征メキシコ戦の試合があったんだけど、水曜からの風邪がまだ治っておらず、昨日は録画してあったレスターの試合を見てみた。

シーズン終盤で、残留を争っているような下位チームとのアウェイゲームは、どんな強豪にとっても難しいものになりがちだが、レスターの場合はターンオーバーを自発的にはしないチームなので、疲れとプレッシャーがあるのかラインがあまり上げられずにクリスタルパレスに押し込まれる時間帯が多かった。

シュート数はトータルでも13対8とクリスタルパレスの方が多かったのだが、特に後半25分を過ぎてからはシュート数が6対1、クリスタルパレスの決定機は少なくとも4回はあって、内容的にはまさにレスターにとっては薄氷ものだったと言える。

しかし、そういう苦しい中でもきっちり勝ち点3をもぎ取ってしまえるのが今期のレスターの強みであり、そのレスターの粘り強さを体現しているのは間違いなく岡崎のプレイだろう。

岡崎は1トップのヴァーディの周りをとにかく動き回ってボールを引き出し、そこから確実に味方へボールを繋ぐと、さらに足を止めること無く敵陣に出来たスペースに走り込んでまた攻撃を引き出し以下同文。そしてその岡崎の動きに呼応してマフレズやオルブライトンが飛び出し、ヴァーディが最後に決定的な仕事をするという形が出来上がっている。

ガンバの某選手のように(笑)、スルーパスを出した後はそれに満足して足を止めて余韻にひたる選手もいたりするけど、岡崎は決してそこで足を止めないし、さらに相手のマークや自分のミスでボールを失っても天を仰いだりする事をせず、すぐに攻守へと動き直しをしている。頭と体をフル回転させないと死んでしまうんじゃないかと思うぐらいだ。

そして守備では言わずもがな。この試合でもルーチンワークで後半31分に疲労困憊の岡崎からウジョアに選手交代したが、そこからは当然のようにレスターは主導権を完全に失ってクリスタルパレスの猛攻を浴びてしまった。

岡崎は、守備時に相手のボランチにプレッシャーをかける役割をするだけではなく、時には中盤の位置まで下がってゾーンを埋めたり、プレスバックで味方とサンドイッチしてボールを奪うための加勢をしたりするのだが、ウジョアはその後ろ半分の仕事が出来ないので、セカンドボールを相手に支配される事になるわけだ。

今までいろんなチームを見てきたけど、これだけ走って守備をするFWは岡崎以外には存在しないと間違いなく断言できる。そりゃラニエリもスタメンから外せないのは当然だけど、さすがに来期はそういうわけにも行かないわけで、岡崎の代わりを見つける仕事が急務になるだろう。日本の若手で岡崎にタイプが似ているとしたら、久保裕也かなあ・・・まだまだ岡崎に至る道は遠いけどね。

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