旧閑ガゼッタ

「EL準々決勝はまさかのクロップダービー、果たして本当に強いのはどっち?」ヨーロッパリーグ ベスト16第2レグ マンチェスター・ユナイテッド-リバプール

昨晩にヨーロッパリーグ・ベスト8の抽選会が行われ、ドルトムントの相手は何と前任者クロップ率いるリバプールとの対戦が決まった。

クロップとトゥヘルの師弟対決である以上に、ドルトムントサポーターから今でも愛されているクロップが、再び監督としてヴェストファーレンシュタディオンにやって来るというのは、クロップやドルトムントの選手にとっても特別な試合になる事は間違いなく、今から本当に楽しみである。

という訳で、その運命の対決が行われる前に、ドルトムントとリバプールのチーム力を測るためにマンUホームで行われたリバプールとのELベスト16の試合を見てみた。で、まず最初に目についたのはリバプールの事よりもマンUの状態であった。

マンUの守備戦術は、何と今時珍しいマンマーク。いや、確かにバイエルンや、3バック時のドルトムントもマンマークではあるんだけど、それはあくまでゾーン・ディフェンスに比べるとマンマークのほうが高い位置でボールを奪いやすいために、あくまで「ハイインテンシティ・ポゼッションサッカー」を行うための方策として使われているだけである。

しかしマンUの攻撃は、ボールを繋ぐ前線の選手はマタぐらいで、あとはマルシャルもリンガードもラッシュフォードもスピードのあるドリブルが持ち味で、やってる攻撃はポゼッションじゃなくてカウンター&サイドアタックである。その上マンマークだと守備から攻撃に移った時のポジションバランスが崩れやすいので、マンUはまともなビルドアップが出来ずに仕方なくボランチのフェライニが上がってロングボールのターゲットになるという無理っぷり。

さらにマンUのDFラインは4バック。マンマークの場合は、DFラインが4人だとギャップが出来やすいために攻撃時は3~4バックでも守備時はサイドが下がって5バックで守るのが定石なのに、マンUはマタが労働者のように守備をカバーするだけで後は放置状態のためギャップだらけ。一度、リバプールに2人も中央を突破されたシーンがあったが、得点にはならなかったものの、絵に描いたようなギャップを突かれたシーンだった。

正直、チームとして何をしたいのかさっぱり分からないマンUに対し、リバプールはアウェイとあってか極めてオーソドックスなゾーン・ディフェンス。ゲーゲンプレッシングを期待していたがちょっと拍子抜けだった。

ただリバプールもマンUのような破綻はないものの、完成度としてはイマイチ。序盤こそゾーン・ディフェンスでボールを奪ってからサイドチェンジという狙いは見られたものの、途中からスタリッジを走らせて放り込むか、コウチーニョがドリブルで突き進むだけの大味なサッカーになってしまった。

もっともゴール前の局面だけで見れば、リバプールの4-4ゾーンに対してマンUのサイドアタックは強力で、31分にリバプールのパスミスを拾ってマルシャルが倒されたPKでアグリゲートスコアで1点差となり、それ以外でも前半のうちに何度かあった決定的なチャンスにマンUが決めていれば試合はまだ分からなかったが、前半終了間際にコウチーニョが角度のないサイドから技ありのチップシュートを決めた時点で試合は終わってしまった。

まあぶっちゃけ、チーム力で見れば明らかにリバプールよりもドルトムントのほうが上回っているのは間違いないだろう。とは言え勝負は時の運。第1レグがドルトムントホームの試合なので、そこでリバプールが健闘できれば、アンフィールドのサポーターを味方に出来る、是非、最後まで熱い戦いになってほしいね。