旧閑ガゼッタ

「あえて自分じゃなくメネズに点を取らせようとする本田の”余裕”」コッパ・イタリア 準決勝 第2レグ ACミラン-アレッサンドリア

今週のミッドウィークは、なでしこの五輪最終予選、ACL、プレミアリーグ、ブンデスリーガと試合がてんこ盛りで、どれを見たら良いのか嬉しい悩みになるはずなんだけど、実際はなでしことACLは散々な結果になっているので意外と選択肢は少なかったり(苦笑)。でも、なでしこ韓国戦は後半途中からライブで見て思うところがあったので、今日に試合の残りを見た後で戦評を書いてみる予定。
てなわけで、コッパ・イタリアの準決勝第2レグ。先に行われた第1レグで、ミランはアウェーでアレッサンドリアを1-0で破っているのでドロー以上で勝ち抜けになるのだが、結果は5-0の大勝。

ミランは2トップがバロテッリとメネズ、ボランチの一角にポーリを使った以外はベストメンバー。しかしバロテッリが気の向いた時しか守備をしないのもあって、序盤はアレッサンドリアの激しいプレスにボールを保持できず、2~3度危ないシーンを作ってしまうが何とかGKアッビアーティが体で防いで得点を許さない。

そんな中で、ミランの攻撃を牽引するのはやはり本田。味方からのパスをしっかりとキープしつつ、周りの動きにパスを確実に合わせて来る。チームメイトも、本田がボールを持った状態で動けば必ずそれを見てパスをくれるという確信があるので、本田を中心にその連動が広がっているのを感じる。

前半7分にクツカのPA内突破からの折り返しは、直前にバウンドしたせいでシュートを当て損なった本田だが、15分にはDF裏へ飛び出してバロテッリのパスを引き出し、ヒールでメネズにアシスト性のパスを送ると、20分にはバロテッリのポストからダイレクトで浮き球のパスを、ライン裏に抜け出したメネズに合わせて今度は完璧なアシストで先制点をゲット。この1連のチャンスメイクを見ると、完全にメンバー間の連携、信頼が出来上がっていると確信させられる。全くなでしこと大違いだ。

ミランは24分にもセットプレイから2点目を決めると、39分にはPA内右サイドでボールをキープした本田が、シュートを打つと見せかけてオーバーラップしたポーリにパス、これにアレッサンドリアDFが完全に意表を突かれ、中で待っていたメネズがやすやすとゴールを決めて3点目。前半のうちに試合は決まってしまった。

後半からミランはクツカに代えてマウリ、13分にはボナヴェントゥーラに代えてボアテングを投入してターンオーバーするが、やはりクツカが抜けた中盤の守備力が落ちてミランがバタバタする展開が続く。が、アレッサンドリアも飛ばしすぎた疲労か30分を過ぎると再びミランのペースに傾き、途中出場のバッカが本田からの絶好のスルーパスをミスしたものの、ロマニョーリ、そして蚊帳の外だったバロテッリが何とか最後に得点して5-0で終了。

本田は、DFライン裏に抜けてもメネズに折り返したパスのように、自分でシュートに行けるチャンスがあっても周りを活かすプレイを優先していたように見える。それは不調時に比べて本田に余裕が出て周りが見えているからだろうが、ニアンが怪我で居なくなった状況で、メネズとバロテッリに早く得点感覚を掴んでもらいたいという思いがあるように思う。逆に言うと、自分の結果が何よりも大事だった状況から抜け出した、という確信があるのだろう。

この裏の準決勝で、第1レグは0-3で敗れたインテルが今度は3-0で追いついたものの、PK戦でユベントスが勝ち抜けて決勝のカードはユベントス対ミランという事になった。今年のレギュレーションでは、コッパ・イタリアの優勝チームにはヨーロッパリーグの出場権が与えられるのだが、ユーベが勝った場合はミランには出場権が与えられず、リーグ6位のチームになってしまうそうだ。

もし決勝がミラノ・ダービーになって、インテルが勝った場合は文句無しにEL出場権が与えられるので、ミランの今の順位を考えたらユーベが決勝に来るほうが良かったのかもしれない。ただ、コッパ・イタリアの決勝は全日程の最後になってしまうので、ユーベがローテーションする可能性は少ないだろうからミランが厳しいのは確かだろう。