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「原口は本田よりもさらにチームの貧乏くじを引いてしまっている」ドイツ・ブンデスリーガ第22節 ヘルタ・ベルリン-ヴォルフスブルク

昨日はACLの初戦があったけどお約束のようにFC東京と広島が負けてしまい、ライブでも無ければわざわざ贔屓チームの負け試合を見たいマゾではないので、録画しておいたヘルタ・ベルリンとヴォルフスブルクの試合を観戦。

3-2で勝利したゲント戦から中2日のヴォルフスブルクは4-4-2で、クルーゼとアルノルトの2トップにドラクスラーとシェーファーがSHで並ぶ形。対するヘルタはいつもの4-4-1-1で、原口は右SHでの先発起用。

試合開始からどうもヘルタはビルドアップが上手く行かない。両CBが開いてSBが高く上がる最近のスタイルなのだが、CBが低い位置のままでボランチがあまりボールを受けに行かず、SBが遠く離れた状態なので全くボールが回らない。ダルダイ監督の指示なのか、イビシェヴィッチもカルーも原口も高い位置に張ったままで、トップ下のダリダだけがボールをもらいに大きく下がって来るといういびつさ。

しかしヴォルフスブルクも攻撃はどうもギクシャクしており、ヘルタが守備に回るとさーっと自陣に引いてしまうためにスペースが無く、ヘルタに比べるとCBからビルドアップのパスが出せるのでサイドでボールを繋いで攻めるものの、ファイナルサードではドラクスラーの個人技とアイデア頼みでチームとして崩す形がない。

試合前半の序盤にカウンターからヘルタに2度ほどチャンスがあっただけで、後はどちらもビッグチャンスと呼べるものは無く、ヘルタがシュート4本だったのに対し、ヴォルフスブルクはまさかの枠外シュート2本のみという少なさで、終始淡々とした展開で前半は終了。

後半になると、ヴォルフスブルクが1トップをクルーゼ、ドラクスラーをトップ下にした4-2-3-1にフォーメーションを変更して来た。これにより、クルーゼが前線からサイドに流れてボールを受けるようになり、そこを基点としてドラクスラーら2列目の選手がバイタルエリアに入り込む攻撃で流れを掴む。

すると後半8分に、左SBに入ったブルックスが軽い対応であっさりマークを交わされると、右からのクロスをファーサイドで受けたシェーファーに、ヴァイザーの寄せが甘いのもあってシュートを決められてしまう。

しかし15分に、珍しくヴァイザーから原口に縦パスが通り、原口はそのままドリブル突破からグラウンダーのクロスを放つと、イビシェヴィッチが相手と交錯しながらもボールはゴールへと向かい、そこはナウドがギリギリで掻きだしたのだが、それを拾ったカルーにニアを抜かれて同点ゴール。

終盤はオープンな展開でお互いに攻め合う形になるが、終盤はヴォルフスブルクに決定的なチャンスを連続して作られ、ポストに当たったりヘルタGKヤーステインの連続スーパーセーブで難を逃れ、試合はそのままドローで終了、両チームで勝点1を分け合う結果になった。

原口は得点には絡んだとはいえ、ほぼ守備に追われて攻撃の持ち味はなかなか出せず。後半に2度ほど高い位置からドリブルで切れ込む場面はあったのだが、右SHだとカットインから左足でシュートを打つのは難しいようで、結局打てずに持ち過ぎであわやカウンターを食らう結果になってしまった。ポジションと守備面のタスクはミランでの本田に似ているが、利き足が違うのでまた悩みが違うのが面白・・・くはないか。チームオーダー的にカルーが優先なので仕方ないのだが、何とか左で使ってやって欲しいところだね。

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